2012年9月13日木曜日

「再臨主論争」の情報源、精査に直面(7)

2012年8月17日付けの米クリスチャン・ポストの記事を紹介します。原文は"Sources in 'Second Coming Christ Controversy' Face Scrutiny”です。
http://www.christianpost.com/news/olivet-university-sources-in-second-coming-christ-controversy-face-scrutiny-80176/

クリスチャンポスト編集者らからのメッセージ

張在亨牧師、オリベット大学、クリスチャンポスト、その他クリスチャニティ・トゥデイの記事に名指しで巻き込まれた団体らに対して、十分な証拠もなく深刻な非難がされたが、クリスチャンポストの編集者らは、彼らがクリスチャニティ・トゥデイを含めすべて関わった団体に、キリストにある兄弟として接していることを認めたい。

クリスチャンポスト(CP)の編集者らは、クリスチャニティ・トゥデイによる非難記事の掲載に先立って、最近シカゴを訪れ、クリスチャニティ・トゥデイの編集者らと会談をもった。会談の中で、CPの編集者らはアジアのキリスト教界における論争の動向を説明し、聖書的により明確に理解できるよう努めた。

アメリカでの論争における、救済論的観点と終末論的観点とのずれ

この論争においてどのような主張がなされているのかについて完全に理解するためにはそこで用いられている語彙を見ることが重要となる。東アジアで、「再臨主」という単語は、張在亨牧師と、張在亨牧師に関係する人物らについて、イエス・キリストを信じておらず、張在亨牧師をその代わりに信じているという非難をするために使われている。その用語は、荒く英語に翻訳するなら"Second Coming Christ"となるものだが、聖書にも、中国語の辞書、日本語の辞書、韓国語の辞書にもない単語だ。これは統一協会の「イエスの十字架上の死には限界がある、もしくはそれは失敗であり、教祖である文鮮明がイエスの使命を完成させる再臨主だ」という特異な教理を説明するために統一協会が作った造語だ。

再臨主という単語は、完全に聖書と、特に使徒の働きの1章と矛盾している。「そして、こう言った。「ガリラヤの人たち。なぜ天を見上げて立っているのですか。あなたがたを離れて天に上げられたこのイエスは、天に上って行かれるのをあなたがたが見たときと同じ有様で、またおいでになります。」(使徒の働き1章11節)

つまり、この論争は救済論についての論争だろうか、それとも終末論についての論争だろうか?東アジアではこの論争は、救済論、つまり救いの教理についての論争だった。なぜなら、問題提起者らは、張在亨牧師と彼に関連していると主張されている人々を「張在亨牧師が再臨主であり、イエス・キリストを信じる代わりに張在亨牧師を信じている、という統一協会に類似した教えを信奉している」と非難したからだ。

これが偽りの非難であるということを、韓国基督教総連合会の調査と韓国の刑事裁判において、張在亨牧師とクリスチャントゥデイが暴露した。崔三更牧師、Y氏、楊子聰氏らはそれぞれ自分の国で「張在亨牧師と彼に関連していると主張されている人々がイエス・キリストを信じておらず、代わりに再臨主説を信じている」という嫌疑追求の先鋒に立った3人の個人だ。すでに、彼らの非難は一様に信憑性を失っているし、これについての文書は豊富に存在している。アメリカにおいてなされた非難は、終末論の論争に形を変えた。

オリベット大学の中に、またオリベット大学の卒業生の中にも誰一人として再臨主説を信じる者はいなかった。CTの記事の中で匿名の情報源となった人物でさえ、張在亨牧師がイエス・キリストを神のひとり子として信じていることに異論はなかった。

この非難は救済論についてのものではなく、終末論についてのものだとするために、変更された。アメリカでなされた非難は、ある個人らや団体らが、「イエス・キリストを救い主であると信じる」が、それと同時に、「張在亨牧師をイエスの地上での使命を果たす再臨主と信じる」というものだ。両方を信じることは矛盾している。

再臨主説に同意するには十字架が失敗であったと信じることが要求される。神学者らによると、再臨主を信じるには、キリストの働きが十字架の上で完了したことを信じる信仰を別のものに置き換えなければならないという。それら2つの信仰は共存できない。

CTは東アジアでの非難とアメリカでの非難をごちゃ混ぜにし、それを非難を行なっている人物らがあたかも同一の非難を行なっているかのようにした。東アジアにおいて、問題提起者らは張在亨牧師を再臨主に結びつけ、彼がイエス・キリストと十字架の勝利を信じていないと非難した。しかしアメリカにおいては、問題提起者らは張在亨牧師と、彼に関係していると主張されている団体らが、イエス・キリストを信じ、イエス・キリストの働きが完了したことを信じていることを認めている。CTは「張在亨牧師が、十字架が失敗だったと信じている」と主張する問題提起者と「張在亨牧師が、十字架が勝利だった」と主張する問題提起者をごちゃまぜにして、あたかも両者が同一の問題を提起しているかのようにしている。統一協会を利用して福音主義者を攻撃する試みは問題提起を受けた人々がイエス・キリストを信じており、十字架が勝利だと信じることの証拠が現れた後に失敗した。

オリベット大学の信仰告白には「イエス・キリストの流された血を通して、行いではなく信仰によって、失われた罪深き人間が救われること、聖霊によって新しく生まれることを信じる」と記されている。その信仰告白にはオリベット大学が、他の誰でもなく、主イエス・キリストご自身が、栄光と力の中で再び来られることを信じ、また教えると記されている。CPの調査によると、オリベット大学はイエス・キリストの働きが完了したと信じており、他の福音はなく、救いには他にいかなる道もないとを信じている。

地上での使命について、オリベット大学はイエスが他の誰かに置き換えられたなどとは信じていないし、教えてもいない。しかしオリベット大学は信仰告白で述べている通り、終わりの日に、福音が地の果てまで宣べ伝えられたとき、天に昇ったときと同じようにナザレのイエス・キリストが栄光の中で再び来られると信じ、教えている。「ただし、その日、その時がいつであるかは、だれも知りません。天の御使いたちも子も知りません。ただ父だけが知っておられます。(マタイ24章36節)」しかし、「あなたがたを離れて天に上げられたこのイエスは、天に上って行かれるのをあなたがたが見たときと同じ有様で、またおいでになります。(使徒の働き1章11節)」と書かれている通りだ。

Evangelical Assembly of Presbyterian Churches in America (EAPCA) 書記のアンソニー・チュウ牧師はCPに対して「それで、いったい何が『論争』されているのだろうか?救済論と終末論の中において明確な信仰があるというのに。もし何か意見の対立があるとすればそれは聖書解釈の方法論についてだ。そして、この問題には全員の関わる問題ではないし、全体的なものでもない。それは部分的なことであり、誤解した数人の人の間で起こったことだ」と最近語った。

チュウ牧師は永遠の福音と歴史講義について、「私たちはすでに救われたが、まだなされていないことがある。それはナザレのイエス・キリストが再び来られるまでの合間だ。しかし、『もうすでに』と『まだ』の間の期間で、携挙が今すぐ起こると信じる過激なグループがある。だから私たちは教えの中でもっとバランスをとる必要がある」と説明した。「私たちは神の国について、からし種のように育ち、大きな木になるようなものだと教えた。ヨハネの福音書21章にあるとおり、私たちは、主への愛をもって羊を牧し、飼うようにと教えた。」

チュウ牧師は多様な聴衆の中で誤解する人が生じる可能性もありうると説明した。しかし、個人的な憎しみや動機から非難を始めた人々がいるかもしれない。しかし、教会は罪人の共同体であり、教会の中で問題が起こることはあり得る。「基本は健全であるし、異端ではない。しかし、ある人々がごちゃ混ぜにしたり、でっち上げたりした。第一ペテロの手紙3章15節にあるとおり、『あなたがたのうちにある希望について説明を求める人には、だれにでもいつでも弁明できる用意をし』ている。しかし、私たちはこれをするときに柔和さを持ち、相手に敬意を払う。しかし、捏造して妨害する者、もしそのようなことをする者がいれば、その人は悔い改め、謝罪しなければならない。」

チュウ牧師は最後に「私たちは、我等の主イエス・キリストを信じる。イエス・キリストは、神の御姿であられる方なのに人間と同じようになられたと信じる。イエス・キリストがおとめマリアより生まれたことを信じる。イエス・キリストが人として生きたとき、罪なく生きたことを信じる。イエス・キリストが神によって奇跡を起こしたことを信じる。イエス・キリストの身代わりの死、贖いの死を信じる。イエス・キリストが体をもって復活したと信じる。イエス・キリストが昇天されたことを信じる。イエス・キリストの仲介者としての働きを信じる。そして、イエス・キリストが力と栄えの中で再び来られることを信じる」と述べた。

(1) 「再臨主論争」の情報源、精査に直面
http://nehemiaharchives.blogspot.com/2012/08/blog-post_28.html

(2)アジアで広範な疑惑を受けている情報源を引用したクリスチャニティ・トゥデイ
http://nehemiaharchives.blogspot.com/2012/08/2.html

(3)Y氏:「サイバーテロリスト」のブロガー
http://nehemiaharchives.blogspot.com/2012/08/3.html

(4)崔三更:「異端捏造者であり、なおかつ異端者」
http://nehemiaharchives.blogspot.com/2012/08/4.html

(5)匿名の情報源
http://nehemiaharchives.blogspot.com/2012/09/5.html

(6)「張在亨牧師論争」なのか?―間違った呼称
http://nehemiaharchives.blogspot.com/2012/09/6.html

(7) クリスチャンポスト編集者らからのメッセージ
http://nehemiaharchives.blogspot.com/2012/09/7.html

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