2023年12月23日土曜日

張在亨牧師に関する諸事実

2004年から2011年まで、7年間計4回にわたった韓国基督教総連合会の調査では、崔三卿牧師が張在亨牧師の信仰歴や所属歴を問題化しようとしたが、信仰はキリスト教信仰を一貫して持っており、統一協会に入信したことも、所属したことも、統一協会の教理を信じたことも教えたこともないことが確認された。

韓国政府の文教部(日本文科省に相当)の記録によると、メソジストの聖化神学校が統一協会の成和大学になったのは1994年。張在亨牧師は1994年に統一協会の人々にキリスト教の教理を伝える脱会説得の活動をやめ、それまで聖書を教えていた人たちの群れを世話することに注力するようになった。1994年に大学を休職した張牧師は、それ以降1997年に退職するまでは授業自体をしていなかった。1994年に入学した学生らの中にはクリスチャンもおり、張牧師は彼らのケアをしていた。1998年に彼らが卒業するまでは彼らの面倒を見るという義務的な理由で張牧師は97年まで退職しなかった。このことから張牧師が94年以前に統一神学を教えるというのはあり得ない。また、94年以降にも教えてはいなかった。

韓国では、現代のほとんどの教団では女性牧師を容認している。しかし80年代、90年代当時の長老派の教団はだいたいが女性が牧師になるのに反対だった。張在亨牧師が合同福音教団に入る前に、張在亨牧師と聖書を学んでいた若者たちの中には男性だけでなく女性で牧師になる召命を持ってた人が複数いた。彼らは聖書を学び、イエス・キリストの福音を受け入れ救われ、その救いの喜び故に、自分もその救いを証ししようと伝道者になることを志す思いを神から授かった人たちだ。その思いを無下にせず、教派の壁を超え、女性でも受け入れ、伝道者として育成すると言ってくれたのがメソジストの教団である基督教大韓監理会(保守)だった。イエス・キリストの救いの喜びと、伝道を最も重要視するクリスチャンにとっては、アルミニウス主義とカルヴァン主義の違いなどどうでもよいのだ。伝道への熱い思いのない者が主義の違いにこだわり、党派心に燃えて争うのではないか。

そこで張在亨牧師自身は長老派の教会で生まれ育ったにも関わらず、彼らの信仰的な世話を続けながら、彼らが牧師になることができるよう助けるため、親切に受け入れてくれると表明したメソジストの教団に加入した。基督教大韓監理会(保守)の記録によると、1991年11月1日付の「加入教会地方構成及び教会住所録」にはソウル独地方の教会一覧に、ヒョウォン教会の管理者として張在亨牧師が掲載されている。「ソウル独地方」は基督教大韓監理会(保守)の教区の分け方の一つで、他には「ソウル中央地方」「ソウル地方」「中部地方」などがある。

また、1991年10月23日付の「ソウル独地方(U.C.F)全国教会住所録」にはソウル市内の3教会の他、仁川市、釜山市、大邱市などに12教会があると登録されている。このU.C.F.はUniversity Christian Fellowshipで、張在亨牧師と一緒に聖書を学び、それぞれの地方の大学でイエス・キリストの福音を伝える伝道に励んでいた基督教大韓監理会(保守)の大学生たちの集まりだ。張牧師は相手が誰であろうと分け隔てなくイエス・キリストの福音を伝え伝道していたので、伝えられた相手が統一協会の信者であった場合も差別なく福音を伝えた。その結果、イエス・キリストの十字架と復活が自分の罪を贖うためであったと信じ、救われ、クリスチャンになり、自ら統一協会を脱会した人も含まれていた。もちろん、統一協会と関係ない人たちも伝道活動の結果、群れに加わっていった。福音を伝えさえすれば、無理やり脱会させようとせずとも、人は救われ、クリスチャンになることができる。そのような力が神にあると神の愛と正義と全知全能の力に信頼して、イエス・キリストを伝えるだけで良いのだということを、張牧師のキリスト教宣教活動は証明している。

張牧師たちの群れは基督教大韓監理会(保守)に財政的に貢献できるような裕福さはなかった。むしろ張牧師みずから卸売りから買い取ったスポンジやチョコレートを路上で売って生活費を稼ぐほど貧しかった。1992年5月1日付の「教団事務所特別基金の支払い」という文書では「教団役員に配当されている事務所特別基金をまだ納付していない役員は添付の明細書を参照して未納の資金をできるだけ早く下記口座を利用して納付してくださればありがたいです」との通知がなされている。一人あたり100万ウォン、92年の為替レート0.1623で計算すると、約16万2300円だ。明細には27人の牧師が記載されている。このうち最初に名前が上がっている教団の代表者であるハン・ドンフン牧師を含めた、6名は完納済み。6名は一部納付済み。張在亨牧師を含めたその他15名が全額未納と記録されている。

この群れは後に基督教大韓監理会(保守)から独立し、基督教大韓監理会(福音)という名となった後、韓国基督教総連合会の設立時からの会員教団である大韓イエス教長老会合同福音教団に合流した。合同福音教団は1912年に創立された教団だ。

2000年10月9日大韓イエス教長老会総会合同福音と国際法人世界インマヌエル財団が共催した第85回期総会で、「大韓イエス教長老会総会(国際)、大韓イエス教長老会(高麗総信)総会法認可及び総会合同で大韓イエス教長老会(国際合同福音)教団に拡大改編・一部教団分立案」が採択された。2002年9月11日合同福音教団は第87回期分立総会で、国際合同福音教団と国際合同福音教団Bと別れた。2003年2月15日教団名を国際合同福音Bから合同福音に変更し、現在の大韓イエス教長老会合同福音教団が成立した。

https://pckr.org/council/history.htm (韓国語)

https://papago.naver.net/website?locale=ja&source=ko&target=ja&url=https%3A%2F%2Fpckr.org%2Fcouncil%2Fhistory.htm (日本語訳)

韓国基督教総連合会の調査で、張在亨牧師が悔い改めの覚書を書くようになった経緯は以下のとおり。他の全ての問題提起が異端対策委員会の委員長に却下された崔三卿牧師が、張在亨牧師が大学から退職金をもらったのが悪いとしつこく食い下がった。張在亨牧師は当時の群れの財政的難しさからそうせざるを得なかったと事情を説明し、委員長もその事情を責めることはなく理解した。しかし崔三卿牧師がどうしても諦めないので、委員長が張在亨牧師が悔い改めの覚書を書くことで、調査がこれ以上長引くのを打ち切ろうと提案した。張在亨牧師は結局その提案を呑んで調査は無嫌疑という結果に終わった。

2012年7月11日、韓国基督教総連合会の当時の代表会長を務めていたホン・ジェチョル牧師が、韓国基督教総連合会で起きた崔三卿牧師と張在亨牧師の間の出来事について、事情に疎い米国の韓国系教会に説明する会合で述べた言葉にこの経緯がよく現れている。韓国のキリスト教界の事情に疎いのは、在米韓国系の教会も、日本の教会も同じなので、日本のキリスト教界の人たちも、ホン牧師の説明に耳を傾ける価値はあるはずだ。

https://nehemiaharchives.blogspot.com/2012/07/blog-post_12.html

ホン牧師は「張在享牧師の教団は、韓基総が最初に作成されたときの創設メンバーに入っている教団である。張在享牧師はそこの元総会長だった。これがどのような私的な感情によるのかは分からないが、崔三卿牧師と張在享牧師の戦いが始まった。だから、崔三卿牧師は張在享牧師の統一協会に加入していた人士だと追求し、異端是非をした。ここで張在享牧師の異端問題が出てくるが私とは関係ないことだ。」と、まずこの問題が自分の任期のだいぶ前から存在していることについて前置きした上で次のように述べた。

「ところが、これを7年間調査した。パク・ジョンスン牧師、イ・ヨンギュ牧師、チェ・ソンギュ牧師、キル・チャヨン牧師、オム・シンヒョン牧師、イ・グァンソン牧師このように代表会長を6代を経て、なんと7年間の戦いである。アメリカにも連絡して張在享牧師を異端に作ろうと総力を傾けた。ところで印刷物の内容を見ると、崔三卿牧師が直接異端相談所長を務めながら、5時間の間対面したりした。米国の張在享牧師を呼んで直接尋問をした。」

「だからパク・ジョンスン牧師も嫌疑なし、イ・ヨンギュ牧師も嫌疑なし、チェ・ソンギュ牧師も嫌疑なし、キル・チャヨン牧師も嫌疑なし、イ・グァンソン牧師も嫌疑なし、オム・シンヒョン牧師も嫌疑なし。6代に渡って嫌疑なしということが延々と出たということだ。その当時の調査を誰がしたのか。崔三卿牧師が直接した。そして崔三卿牧師に味方する合神のパク・ヒョンテク牧師と異端で出てきた人々が異端対策委員会メンバーになって張在享牧師を計画的に殺そうと6年の間意図した。それにもかかわらず、日が変わって、新しい代表会長になるたびに嫌疑なしと出てくる。そして、その調査をしたのは誰だ、まさに崔三卿牧師だ。キリスト教バプテストのハン・ミョングク牧師、代わりにゴ・チャンゴン牧師などすべてが有能な人なのに、この人たちがこのまま委員長をしながら、すべて異端姓がないと自ら述べた。だから、終わった。」

「だから、張在享牧師が「異端対策委員会委員のこれまで陥れた人々すべてを告発して、当時の代表会長ら全部を告発する」と言うからイ・グァンソン牧師が「そのようにはしないで」と言いながら、我々がすべて終わったから和解しようとして「公証をしてあげよう」と言った。だから、当時の代表会長イ・グァンソン牧師、総務キム・ウンテ牧師の名前で、異端の嫌疑がないと公証をしている。終わった。」

逆に、崔三卿牧師は、自身の主張した「三神論」と「月経胎孕論」について、弁明の機会を与えられたのにも関わらず、これに無礼な態度をとり、回答を拒否し、韓国基督教総連合会と韓国基督教総連合会の秩序対策委員会を誹謗した。2011年12月15日韓国基督教総連合会の役員会は崔三卿牧師の三神論と月経胎孕論に対して秩序確立対策委員会の「キリスト論はもちろんのこと神論、救援論、贖罪論を崩す異端的主張」という報告を受けた。韓国基督教総連合会定款と慣例上、各委員会の報告は役員会で受理されることで確定される。役員会は委員会の報告に重大な欠点がないとしてそのまま受理した。

同月27日に開催された韓国基督教総連合会の実行委員会では、これに不満を表明しようとした崔三卿牧師が、議場に許可なく乱入しようとし、最初から出入口で入場を止められたが、出ていくよう言われても無視して、無理やり入り、会場の真ん中に座り、議長の許諾もなしに発言をしようとした末、出席委員によって会議場の外に連れていかれた。これは何かに似てはいないだろうか。「実録 教団紛争史」の第四章で紹介されているように、日本基督教団の平山照次牧師が「日本キリスト教団は、1969年9月11日午後12時、私の眼の前で〈実質的に〉崩壊しました。」と述べたその場を紛争史は「九・一、二の主役たちは、「教会は革命の拠点である」と主張し、実行し始めたのである。反政府、反体制でないものは教会ではないと絶叫して止まなかった。そして、ついに、飯清教団議長が、それに屈したのである。妥協させられてしまった。それは連鎖反応となった。勝ったと連呼する学生、教師たちは、(やくざ)まがいの脅迫や、ヘルメットでの乱入などで、うろたえた教師たちを変節させて行った。」と記録している。

https://nehemiaharchives.blogspot.com/search/label/%E6%95%99%E5%9B%A3%E7%B4%9B%E4%BA%89

教団紛争史が「常議員会は常議員によって運営される。教会役員会は選出された教会役員によって開かれる、という、あまりに当然な原則が、吹き飛ぶように崩壊したのである。教憲第四条の『本教団は教憲および教規の定めるところにしたがって、会議制によりその政治を行う』は、無残に破られたのである。」と嘆くような会議制を破壊し、無視する所業を、韓国で、崔三卿牧師が行っていたのだ。1969年9月11日の日本基督教団と2011年12月15日の韓国基督教総連合会の違いは、暴力を行使する者らの人数だろう。幸いにも崔三卿牧師ら韓国の問題提起者の場合は2人しか議場におらず、無事排除され、「会議は大きな騒ぎもなく終了した」。

2009年9月21日から5日間開催された、大韓イエス教長老会統合教団の教団総会でも、崔三卿牧師は自身の所属する統合教団の会議制を侮り、私物化し、私利私欲のために乱用し、会議にかけないで「韓国クリスチャントゥデイとその設立者である張在享牧師に対して異端擁護言論として決議」させたことは複数回再確認されている。

2010年9月6日から10日にわたって開催された統合教団の第95回総会で「張在享牧師と韓国クリスチャントゥデイに対する異端擁護言論決議」の過程自体に法的欠陥があり不法決議だったことが当時の総会監査委(当時委員長カン·サンヨン長老)監査結果明らかになったという報告が意義なく確定した。また、2016年には統合教団の役員会で(当時総会長チェ・ヨンナム牧師、副総会長イ・ソンヒ牧師)は該当決議が源泉無効化されたことを再確認した。

2023年6月12日韓国クリスチャントゥデイが、大韓イエス教長老会統合教団に公文書を送り、これに対する事実確認を要請し、統合側総会役員会は該当決議に対して「内規の規定により手続きどおり進めず議決定足数違反が確認された」と監査指摘したことと、そのような監査委報告が定期総会に報告され確定したことを事実確認した。2023年6月17日大韓イエス教長老会統合教団が源泉無効であることを事実確認した公文書を韓国クリスチャントゥデイに送付した。2023年9月19日大韓イエス教長老会統合教団の第108回教団総会で監査委員会の報告が定期総会に報告され、確定したことを事実確認、総会で異議なく通過した。

つまり、張在享牧師と韓国クリスチャントゥデイと統合教団との間にあった事実に基づかない否定的な誤解は2010年に解消され、これが周知されるまでに複数回にわたって事実の再確認がなされ、両者の関係は正常化したということだ。

このように状況が整ったことを背景として、2023年11月3日大韓イエス教長老会統合教団総会長キム・ウシク牧師に韓国クリスチャントゥデイがインタビューし、記事が掲載された。

https://www.christiantoday.co.kr/news/357868 (韓国語)

https://papago.naver.net/website?locale=ja&source=ko&target=ja&url=https%3A%2F%2Fwww.christiantoday.co.kr%2Fnews%2F357868 (日本語訳)

2023年11月3日しかし、崔三卿牧師と関係の深い左派紙であるニュースNジョイがインタビュー記事が掲載されたことを、2009年の誤った決議を今だにも持ち出して非難する記事を掲載した。

https://www.newsnjoy.or.kr/news/articleView.html?idxno=305851 (韓国語)

https://papago.naver.net/website?locale=ja&source=ko&target=ja&url=https%3A%2F%2Fwww.newsnjoy.or.kr%2Fnews%2FarticleView.html%3Fidxno%3D305851  (日本語訳)

これに対し、2023年11月4日統合教団の決議が源泉無効であることを事実確認した統合教団の公文書を、韓国クリスチャントゥデイは紙面で示し、ニュースNジョイの主張が事実ではないことを示す記事を掲載した。

https://www.christiantoday.co.kr/news/357917 (韓国語)

https://papago.naver.net/website?locale=ja&source=ko&target=ja&url=https%3A%2F%2Fwww.christiantoday.co.kr%2Fnews%2F357917 (日本語訳)

この両者の応報には以下のような反響があった。

2023年11月9日「ニュースと論壇」が記事「CTは異端擁護言論源泉無効、ニュースNジョイは異端擁護言論請願」で詳しい解説を掲載。「第3回実行委員会で調査対象に追加することを決議した異端擁護言論件は請願や献議や質疑された案件ではなく、93会期専門委員に委嘱されたチェ·サムギョン牧師が会議時に即席で提案して決議したもので、個人によって公的機構である総会異端対策委員会が翻弄されたものだ。」と述べた。

http://lawtimes.net/4915 (韓国語)

https://papago.naver.net/website?locale=ja&source=ko&target=ja&url=http%3A%2F%2Flawtimes.net%2F4915  (日本語訳)

2023年11月15日「ゴスペルトゥデイ」に統合教団のイ・ジョンファン牧師が寄稿した記事「正罪の剣、誰が、なぜ振るのか?」の中で、統合教団における経緯を解説し、統合の異端対策委員会の間違いを指摘した。

https://www.gospeltoday.co.kr/news/articleView.html?idxno=11348 (韓国語)

https://papago.naver.net/website?locale=ja&source=ko&target=ja&url=https%3A%2F%2Fwww.gospeltoday.co.kr%2Fnews%2FarticleView.html%3Fidxno%3D11348 (日本語訳)

韓国のキリスト教界の事情は複雑だが、思い込みではなく、事実に基づいて論じる必要がある。

2022年6月21日火曜日

クリスチャントゥデイに関して「何があったのか」

僕は、クリスチャントゥデイというキリスト教のインターネット新聞の編集長をしております井手と申します。

クリスチャントゥデイに関して「何があったのか」についてお話ししたいと思います。

この記事を読む人は多少なりとも宗教、人によってはキリスト教に関係のある方々が多いと思います。クリスチャントゥデイは世界中すべての国のキリスト教のすべての教派に関して、日本語で新しい出来事を報道しているメディアです。特に対象読者をキリスト教徒に絞っているわけではなく、キリスト教に関する世界・日本で起きたあらゆる出来事に関して関心をもった日本語話者が読む媒体となっております。2002年に創業し、今年5月に創業20周年を迎え、読者層の規模としては月間30万回から40万回の閲覧数を数えるほどに成長しました。ことキリスト教に関するニュースを得るという目的のためには、キリスト教界の内外である程度使われており、役に立っているとの評価も得ております。

また、そのようにして読者の皆さんに公器として、公僕として、情報を提供する仕事をしてきたつもりです。クリスチャントゥデイをまだ利用したことがない方も、例えばウクライナ戦争におけるロシア正教とウクライナ正教の動きなどに関しては、一般の新聞より詳しく正確な報道をしておりますので、ニュースを通した貢献ができると思います。クリスチャントゥデイを必要としてくださる方々がおられ、またこれからお役立ちできる面があるという事実をまずお伝えします。

クリスチャントゥデイには競合する新聞があります。「クリスチャン新聞」といいます。クリスチャン新聞は紙媒体をキリスト教の教会に販売する形態の新聞で、おもな読者はキリスト教徒だけです。クリスチャントゥデイとは、キリスト教界内の読者を共有するという一部の点で、競合しています。某人物は、1980年からクリスチャン新聞の記者、編集長を長年つとめ、現在は顧問という肩書を持っています。彼は2004年から現在に至るまで「クリスチャントゥデイを読むな。関わるな。取材を受けるな。広告を掲載するな。寄稿するな。なぜならクリスチャントゥデイは悪いからだ。悪い理由はこれこれだ」という事実に基づかない情報を広めて、クリスチャントゥデイに風評被害を与えてきました。ただ、クリスチャントゥデイが即座に対処できないような方法をとっていました。それは自分では直接やらずに、自分に賛同する人にやらせたからです。

彼や彼を支持する人たちのことを、実質を表すため、また便宜上、差別扇動者と呼称します。

2006年には差別扇動者は、あるキリスト教の教団の牧師を自分の賛同者にして、クリスチャントゥデイを誹謗中傷するブログを書くことに協力しました。このブログの内容が事実でなく、違法なものであったため、裁判所はブログを削除する命令を出しましたが、裁判に訴えてから判決が出るまで7年もかかりました。裁判を意図的に遅らせる戦略で風評被害を長引かせようとしたからです。2013年に裁判が結審し、違法判定を受けたブログが削除され、被害も減りつつありました。また、クリスチャントゥデイは新しく様々な教派から記者を雇って記事の量と質を向上させ、閲覧数も成長していきました。

ところが、2017年末頃から、差別扇動者は、自身のキリスト教界における影響力を活用して、キリスト教の教団の中では日本では最大規模の日本基督教団の一部の意思決定者に介入し、事実に基づかない否定的な声明を、教団総会議長に出させました。また、これに先立って、日本基督教団のある牧師を通して、クリスチャントゥデイが雇った記者たちに事前にこの議長声明を出させる計画を伝え、議長声明が出る前に、クリスチャントゥデイを否定する内容の従業員声明を出してクリスチャントゥデイを辞めるよう脅し、それを実行させました。

また、2019年に、クリスチャントゥデイに関して事実に基づかない誹謗中傷を書いた匿名の、誰が作ったか分からないブログが現れました。このブログの内容は、日本基督教団の議長声明や、辞めた元従業員が述べた、クリスチャントゥデイに関する否定的な内容の根拠のような内容でした。この内容が事実無根の誹謗中傷であり、民法上の名誉権を毀損する違法行為であると判断したため、2020年、クリスチャントゥデイは裁判所にこのブログの発信者を開示させる命令をブログ運営会社であるニフティ株式会社に出させるよう請求するための裁判を起こしました。事実無根の誹謗中傷は非常に多く書かれていましたが、裁判の手続きを簡易に、迅速にするため、特に酷いもの5つを選び、争点として裁判所に検討してもらいました。結果、5つの争点すべてが違法であるため、発信者情報開示命令を出す判決が出ました。ニフティは裁判所の命令に従い、発信者の住所氏名をクリスチャントゥデイに開示しました。発信者は誹謗中傷の従業員声明を出して辞めた元従業員の一人でした。彼はニフティに対する情報開示請求裁判が始まってすぐに、ニフティから意見照会を受け取った時点ですぐにブログを削除していました。ブログの内容に正当性があれば、裁判で合法性を主張できたはずですが、削除したことで、自身の行為の不当性を示しています。その後、元従業員はブログ内容が虚偽に基づく誹謗中傷で違法行為であったことを認め、謝罪し、クリスチャントゥデイと法的に和解しました。元従業員は和解する際に、自身の行為は、差別扇動者から影響を受けてやったものだと述べる文書を提出しました。また、差別扇動者は該当のブログ記事が公開されるたびに、ほぼその日のうちに、その記事を、自身のキリスト教界における権威を上乗せして、あたかも確からしいもののように、自身のSNSで拡散し、自身に近い人物らに信じ込ませ、風評被害を拡大させました。

元従業員との法的和解が成立した直後の2021年、クリスチャントゥデイはようやく、差別扇動者を被告とする裁判を開始しました。これはすでに違法であることがニフティ相手の裁判で確定している5つの記事を、SNSで拡散した行為が、違法であるか、合法であるかを、裁判所に問い合わせする裁判です。過去の判例では、違法な記事を掲載することだけではなく、その違法な記事を拡散することも同様に違法であるとの判決が複数だされています。ですので、クリスチャントゥデイも差別扇動者による違法な記事の拡散が違法であると考えており、これを裁判所に確認し、判決という形で、法的な評価を得ようとしているところです。この裁判について、差別扇動者は、自身がキリスト教界における権威者であることを理由に、クリスチャントゥデイが差別扇動者に楯突くことは、キリスト教界全体を敵に回して挑戦していることであるとの構図を周囲の人に見せ、自身の正当性を主張しています。差別扇動者は自分は何も悪いことをしておらず、逆にクリスチャントゥデイが悪いことをしていると主張しています。違法判決が出れば、少なくとも日本の法律という観点から、差別扇動者が違法であることが示されます。この判決を通して、「クリスチャントゥデイを読むな。関わるな。取材を受けるな。広告を掲載するな。寄稿するな。なぜならクリスチャントゥデイは悪いからだ。悪い理由はこれこれだ」という言説が事実でなく、差別扇動者の言うとおりに関わらないくてもよい、差別扇動者の言う事を聞かずに、関わっても、関わった人には問題が起きないことが、理解できるようになればと思っております。そうすれば、安心してクリスチャントゥデイの記事を読み、取材を受け、寄稿し、広告を掲載できるはずです。

この問題は、キリスト教界全体でよく知られている問題ではありません。知らない人もいます。ですが、キリスト教界の一部では深刻で重大な問題であるとも捉えられています。この記事の趣旨は、まず、この問題をとりあえずは知っていただくこと。そして、知ることで、質問の生じた方がいらっしゃれば、当事者の編集長である僕に直接質問して、回答を得ることのできる場を用意することです。

実際はもっと複雑で、ここで述べられていない詳細は多々ありますが、できるだけ簡潔に概要を書くと、上記のようになります。

さて、差別扇動者の動機についてですが、「本人が自己申告する動機」と「僕の観察した結果予想した動機」は大きく違います。

まず本人が自己申告する本人の動機は、「世界のキリスト教界が、キリスト教を偽装した異端カルトに騙されて、侵食されて利用されようとしている。その世界的異端カルトの日本での出先機関が、クリスチャントゥデイである。世界のキリスト教はまんまと騙されてしまったが、日本では唯一自分だけが、その偽装を見破った。だから、自分はクリスチャントゥデイが偽物のキリスト教であり、本当は異端カルトであることを宣伝して、日本のキリスト教が騙されないように、クリスチャントゥデイと関係を持たないように警告を発している」というものです。実際は違うと僕は思います。事実、クリスチャントゥデイは単にキリスト教を信じてる人がやってる新聞社だからです。

では、差別扇動者の実際の動機が何なのか。心の中は人には見えませんから、正確には分かりません。しかし、少なくとも以下の背景事情を考慮することはできると思います。

キリスト教、特にプロテスタントの歴史として、単純化しますが、誕生の後しばらくたってから、進歩的な自由主義という主義が出てきました。そして、自由主義を採用した教派が主流派というものを構成しました。教会が複数集まったものを教団と呼びます。教団が複数加盟する組織を連絡組織と呼びます。主流派の教団が複数あつまって1948年「日本キリスト教協議会」という連絡組織を作りました。主流派のキリスト教の新聞として、日本には1946年「キリスト新聞」という新聞ができました。新聞を作ったのは主流派の有名人たちでした。だから、主流派の人たちは、誰がどうやって作ったのか良く知っていました。新聞社を創業するのは、事務所、印刷所、販売経路に莫大な投資が必要で、当時はとても大変なことでしたので、お金を集めるのも大変でした。

主流派の信条に同意できない人たちが、福音派という保守的なグループを形成しました。福音派の教団が複数集まって、1968年「日本福音同盟」という連絡組織を作りました。福音派のキリスト教の新聞として、1967年日本には「クリスチャン新聞」という新聞ができました。福音派の重要な人たちがお金をいっぱいかけて、作りました。福音派の人たちはみんな誰がどのように作ったのか、知っていました。そして、主流派のキリスト新聞とは、読者層も、論調も異なっており、重複せず、競合せず、きれいに棲み分けができていました。

クリスチャントゥデイは福音派の信条を掲げ、福音派の人たちを読者層に想定しながら、2002年に最初のウェブサイトが立ち上がりました。ウェブサイトを立ち上げた人は、高柳泉という人です。高柳さんは、日本バイブルバプテストフェローシップという保守的な教団の教会の教会員の夫婦の元に生まれ育ち、自身も福音派の信仰を持つようになったキリスト教徒の若者でした。彼はカリフォルニア大学ロサンゼルス校に留学し、留学中にアメリカ西海岸でシリコンバレーを中心に、YahooやGoogleなど、学生がインターネットでウェブサイトを作って起業して大成功している現象が次々に起きているまさにその現場に居合わせました。また、高柳さんと一緒に聖書を学んでいた友人の福音派のキリスト教徒の学生たちが、クリスチャンポストという福音派のインターネットの英字新聞のウェブサイトを作ったことや、その集まりで聖書を教えていた韓国人宣教師の出身教団の若い信徒たちが、韓国で、クリスチャントゥデイという韓国語の福音派の新聞のウェブサイトを作ったことを知りました。

高柳氏は、最初は牧師として伝道活動をしようと思いますが、途中でやはり、自分もインターネットの新聞のウェブサイトを日本語で作ってみたいと思うようになり、知人たちの手を借りて、作りました。それが2002年、日本のクリスチャントゥデイのはじまりです。インターネットのウェブサイト、ホームページを一個作ることですので、紙を印刷することも、販売網を作り上げることも、全く必要ありません。知識とパソコンが最低1台があればできることです。昔の新聞社創業にかかったような大変さはまったくありません。お金も、有名人や有力者との人脈も、一切ない学生ですら、できてしまうことでした。なので、高柳氏は、事前に福音派の有力者に頼る必要も、報告する必要も、許可を得る必要も、感じませんでした。個人のウェブサイトを一つ作るのに、誰の許可を取る必要もなく、自由に誰でもできるように、手軽な感覚で、福音派のキリスト教のインターネット新聞、クリスチャントゥデイのウェブサイトを作ってしまったのでした。

ですが、ここに問題が起きます。すでに日本には福音派のキリスト教徒を対象読者とした「クリスチャン新聞」が存在していたのです。読者層、取材源候補、広告主候補が被ってしまいますが、被ることがまずいことなのか大丈夫なことなのか、高柳氏は考えてませんでした。学生あがりの世間知らずの青二才の、ビジネスの世界にも、福音派の暗黙のルールや権威構造にも歴史にも無知な高柳氏には、思いつきもしないことでした。このような大きなことを仕出かす前には、何も企画する前の段階で、日本福音同盟の偉い牧師先生全員と、特にすでにその領域で、新聞広告を売り、新聞の購読料を収入としている、クリスチャン新聞を運営しているいのちのことば社に、アイディアを伝える必要があったのです。そして、事業領域が被らず、相手の収益構造に害を与えず、日本の福音派の偉い人たちの顔とメンツを立てて、賛同者としてずらりと名前を連ねていただき、根回しに根回しを重ね、万全の準備をしてから、ようやくウェブサイトを一つ作ることが必要とされていたのでした。それは明文化され、文書として書かれたルールではありませんでした。暗黙のしきたりであり、空気のように察して誰に言われなくても自分から進んで当然守るべき掟でした。

高柳氏はその掟に無知でした。アメリカ留学から帰ったばかりのアメリカかぶれの日本文化もろくに尊重できない生意気な青年でした。何か事を起こす前に、事前に偉い人にお伺いを立てないことは生意気なことでした。少なくとも、ウェブサイトを「勝手に」「誰の許しも得ることなく」立ち上げ、そしてその2年後には、ウェブサイトに掲載された記事をなんと印刷してしまったのです。知り合いの若いクリスチャンから紹介してもらった、韓国の安い印刷業者に依頼して格安で印刷し、日本に紙媒体となったクリスチャントゥデイをとりよせ、日本全国の教会に何の前触れもなく、配るという暴挙に出てしまいました。高柳氏本人には、暴挙であるとの自覚は全くなく、単に脳天気な善意でやっただけでしたが、福音派の偉い人たちやいのちのことば社にとっては、「勝手に」誰かがやった暴挙に見えてもおかしくないことでした。しかも、これをやらかしたのがどこの誰だか分かりません。一応、日本バイブルバプテストフェローシップの教会員の信徒の子供らしいことは分かるのですが、それ以外が全く不明です。彼に福音派の有力者の人脈は一人としていません。いのちのことば社とももちろん繋がりがありません。

インターネットを使わない人は当時沢山いました。その人達が使う主な媒体は、紙媒体でした。クリスチャントゥデイはインターネットを使う非常に先進的なクリスチャンのごく少数の一部でのみ知られているウェブサイトの一つでしたが、紙媒体をいきなり、全国の教会に、無料で、勝手に、配って、メジャーデビューをしてしまいました。福音派の偉い人たち全員のメンツを潰していのちのことば社に喧嘩を売るという、大変なことをしでかしたのですが、高柳氏本人には大変なことという意識は全くありませんでした。呑気にお祝いをしていました。高柳氏は、事後、完全にもう意味がないのに、いのちのことば社を訪問し、クリスチャントゥデイをはじめました。よろしくお願いしますと、能天気に挨拶回りに行きました。完全に自分が喧嘩を売っていることに全く気づかず、単に善意で挨拶をしに行きました。当然、こっぴどく拒絶され、いのちのことば社を後にしましたが、高柳氏は、なぜあんなに冷たくあしらうのだろうかと、不思議に思ったようです。何も分かっていない若造でした。両者の認識には深い断絶があり、コミュニケーションの不在がありましたが、両者とも、それに気づいていませんでした。

僕はその当時、高柳氏がいた東京ソフィア教会で、聖書の学びをしていたノンクリスチャンの大学生でした。何か新聞のように見える紙を持って、教会の人たちが嬉しそうに、なにやら記念撮影をしていたのを見ていました。自分にも一つそれをくれたので、なんだろうと思って、特に関心も持たずに、大学の寮に持ち帰り、たいして読みもせずに寮の居間に放置してました。それが、クリスチャントゥデイの紙媒体1号でした。もったいないことに、寮の友人がしばらく後に捨ててしまったようです。

この暴挙は、福音派を含め、日本全国の教会である種の騒ぎになっていたようです。どの程度の騒ぎだったのかは当時から現在も人脈の殆どない僕には分かりません。今週にかけて、日本全国の教会にばらまかれたクリスチャントゥデイって誰がやってるの?どういう団体がバックにいるの?人々は互いに聞いてみますが、誰も知りません。高柳泉がやってるというのはわかりますが、彼は一信徒で、無名、無力、無人脈です。新聞を印刷媒体で作るというのは、高柳氏は周囲の協力を得てできたのですが、実際に高柳氏が費やしたコストと、人々が紙媒体の出来栄えを見て想定したコストの間に大きな隔たりがあり、人々は実際よりも多大な投資が必要であったと考えました。それは福音派において、作り出されたクリスチャン新聞の創刊における多大なコストの記憶がそうさせたのでしょう。バックに相当な資金力を持つ団体があるに違いないと、妄想をたくましくする人までいました。実際は前回の新聞設立から何十年も時間が経過しており、記事作成から印刷終了までパソコンを有効に活用して非常に低コストでできるほどに技術革新が進んでいたのです。しかし、技術革新の事情には特に疎い、高齢のクリスチャンが多数派を占めるキリスト教界には、そのような想定ができるはずもありません。

「こんなでかい事業を一青年信徒にできるはずがない。そんなのは偽装で、どうせでかい汚いカネでやったに違いない」と、下衆の勘繰りがはじまりました。実際は汚くもなんともない単なる青年がやらかしたこの現象に、汚いカネと事情を想定し、難癖をつけて否定するための調査を始めた人がいました。勝手な無料のクリスチャントゥデイの創業によって、読者シェアも、広告主も、購読収入も、いきなり脅かされることになった、クリスチャン新聞の当時編集長だった某氏です。日本にはクリスチャントゥデイに関する情報が全く無いので、おそらく韓国人の知り合いに聞いたのでしょう。韓国にも同じ名前のインターネットの福音派のキリスト教新聞がありました。韓国クリスチャントゥデイでした。そして、韓国クリスチャントゥデイが創業したのと同じ時期に、進歩的な論調のキリスト教を取り扱うNews N Joyという名前のウェブサイトができていました。News N Joyによると、韓国クリスチャントゥデイの創業者は昔統一協会に関わったことがあり、現在はキリスト教の牧師をしている人物であるということが分かりました。また、全く無知な高柳氏が借りていた日本のクリスチャントゥデイの事務所の住所は、渋谷区神泉町の松濤ビルという名前の建物でした。近くの渋谷区松濤という地区は、知る人ぞ知る統一協会の日本の本部事務所がありました。「松濤」というキーワードを使って、何者かが、クリスチャントゥデイの事務所は統一協会の事務所と住所が同じであるとのデマをばらまきました。統一協会の事務所の場所など全く知らなかった高柳氏はこれはまずいと思いましたが、どうしようもありません。

もちろん、住所が一致しないことはちゃんと見たら誰でも分かるのですが、下衆の勘繰りに基づいた風評はすでに回覧されはじめてしまいました。次々に新しい風評が開発され、回覧されました。例えばクリスチャントゥデイの創業資金は統一協会から出たものであるとのデマなどです。差別扇動者の一人は統一協会の被害者が統一協会から霊感商法で奪われた金銭を賠償請求して取り戻す裁判にも詳しい人物でした。そこで、決定的な事件が起きました。日本福音同盟に加盟している全ての教団に、以下の内容のFAXが届いたのです。

日本福音同盟 Japan Evangelical Association

101-0062 東京都千代田区神田駿河台2-1 OCCビル内

TEL 03-3295-1765 FAX 03-3295-1933 E-mail office@jeanet.org

2004年6月17日

JEA加盟団体各位

JEA協力団体各位

主の御名を賛美いたします。

最近、いち報道機関として活動を始めた『クリスチャントゥデイ』に関して、さまざまな問い合わせが皆さまからございました。数ヶ月間、調査結果を待っておりましたが、一昨日、韓国の新聞社「韓国基督公報」を通じて次の内容の事が明らかになりました。

韓国クリスチャントゥデイ新聞の常任理事、張在炯牧師は、統一協会の核心メンバーであることが判明。このことについての記事が韓国のオンライン新聞であるNews N Joyに出ている。基督公報の取材によれば、海外ネットワークとして日本と中国に力を入れているらしい。張在炯牧師は現在合同福音教団の総会長ですが、韓国基督教総連合会から異端として調査中である。(クリスチャン新聞提供)

上記の調査報告を深刻に受けとめ、JEAは今後、『クリスチャントゥデイ』の取材を一切受けないことといたしました。その事を関係者の皆様にご報告いたします。

主にありて

理事長 小川国光

総主事 具志堅聖

張在亨牧師は統一協会に関わったことはありましたが、入信すらしていない人で、元々キリスト教徒の家庭で生まれ育ち、キリスト教の神学校を卒業し、牧師になった人物で、統一協会と関わったのも、統一協会の人たちにキリスト教の教理を伝えていただけでしたが、差別扇動者の一人は、2004年の時点で、彼が統一協会の幹部であると断定する書き方の情報を、日本福音同盟に伝えていたのでした。それを事実検証せず、鵜呑みにして、誤解してしまった日本福音同盟は、大騒ぎして、上記のFAXを日本全国にばらまいてしまったのでした。統一協会はキリスト教ではない異端であると考えられていますので、異端が作った新聞が、キリスト教を名乗って、日本全国の教会にばらまかれたのだから、きっと悪い意図があるに違いないと思う人もいたはずです。この事実でない情報は、差別扇動者の思い込みによるミスによるものか、意図的なものかは、定かではありませんが、結果的にクリスチャントゥデイに大きな風評被害をもたらしました。

その後、どうもクリスチャントゥデイと統一協会は関係ないという事実が明らかになってきました。しかし、そのままクリスチャントゥデイには落ち度がないことになってしまうと、統一協会という冤罪を被せた責任が生じてしまいます。新しい風評が開発されました。それは、確かにクリスチャントゥデイは統一協会ではないが、韓国クリスチャントゥデイを創業した張在亨という牧師を、統一協会の教祖みたいに崇拝する異端教理を信じている人間が運営している新聞だという珍説でした。しかし、その珍説にでもすがらないと冤罪を被せた責任が待っています。背に腹は代えられません。「とにかく、異端なのだから、偽物のキリスト教なのだから、キリスト教じゃないのだから、クリスチャントゥデイを読むな、取材を受けるな、記事を寄稿するな、広告を掲載するな、創刊祝賀挨拶を取り下げろ、すでに書いた記事を取り下げろ」と、営業妨害のオンパレードでした。現在もそれは続いています。

ただ、そのような事実無根の誹謗中傷は、プロテスタントのごく一部の偉い人たちを中心にして知られているにすぎず、大部分の信徒や教会では、知られていないものでした。なので、読者の中には、そんな風評を一回も耳にすることなく、創業から現在まで、クリスチャントゥデイを愛読されている方々も多くいらっしゃいます。ただ、偉い人たちが騒ぐので、みんな風評を真に受けてしまったんだと、クリスチャントゥデイの人たちも、風評被害を過大評価してしまった面はあります。しかし、過小評価もできません。ニュース価値のある記事は、だいたい大きな団体に取材することで書くことができるからです。しかし、大きな団体の意思決定者の偉い人たちは、差別扇動者の風評回覧によって、関係謝絶状態になってしまいました。ニュース価値のある出来事を取材しにくくなったクリスチャントゥデイは、それまでも報道していた海外のキリスト教の報道に力を入れることになり、その面で注目されていきました。また、差別扇動者の影響が及ぶのは、実は東京を中心とした関東圏であることも分かってきました。関西や沖縄などでは、風評に惑わされず、クリスチャントゥデイをキリスト教の新聞社として扱い、読者として読み、取材も問題なく受け、広告も出向する人々がいました。そのような地方のキリスト教にも、クリスチャントゥデイは支えられています。

2022年6月13日月曜日

エフライム・テンデロ監督がWEA新事務所を表敬訪問

元フィリピン福音同盟(PCEC)総主事、元世界福音同盟(WEA)総主事のエフライム・テンデロ監督がWEAが米ニューヨーク州北部ドーバに開設した新事務所「フィラデルフィア・ハウス」を表敬訪問したことが、韓国クリスチャントゥデイで報道されていましたので、翻訳して紹介いたします。原文は「세계복음연맹 텐데로 전 사무총장, 도버 에반젤리컬센터 예방」です。

2022年6月6日月曜日

韓国のキリスト教界と韓国クリスチャントゥデイとの関係

韓国のキリスト教の連合組織は現在3つあります。


1.韓国基督教総連合会(CCK) http://www.cck.or.kr/

2.韓国教会連合(CCIK)  https://ccik.kr/

3.韓国教会総連合会(UCCK) https://www.ucck.org/


1.韓国基督教総連合会(CCK)

韓国の保守的なキリスト教の連合組織としては、CCKが最初にできました。CCK、崔三卿、張在亨に関して、何が起きたのか、CCKの代表会長を務めた大韓イエス教長老会合同教団のホン・ジェチョル牧師本人が、渡米した際に在米韓国系教会向けに概要説明した際の記事が最も客観的でまとまっていますので、参照してください。簡単に言うと、崔三卿牧師が張在亨牧師に因縁をつけて異端に仕立て上げようとして、CCKの異端対策委員会を不正に濫用したが、失敗し、かえって自分が異端だと規定されたという話です。

(日本語訳) https://nehemiaharchives.blogspot.com/2012/07/blog-post_12.html

(韓国語原文) https://kr.christianitydaily.com/articles/64569/20120712/%ED%99%8D%EC%9E%AC%EC%B2%A0-%EB%8C%80%ED%91%9C%ED%9A%8C%EC%9E%A5%EC%9D%B4-%EB%A7%90%ED%95%98%EB%8A%94-%ED%95%9C%EA%B8%B0%EC%B4%9D-%EC%82%AC%ED%83%9C%EC%9D%98-%EC%A0%84%EB%A7%90.htm


2.韓国教会連合(CCIK)

その後、CCK内で内紛があり、いくつかの教団が脱退して、CCIKを作りました。

ただ、CCIK成立の理由と背景について、差別扇動者らは事実とは異なった説明をしています。

実際は、CCK内のWCC問題と金権選挙問題が争点となりました。差別扇動者らはCCK内で張在亨牧師が正統認定されたことに反発した教団が離脱したからだと主張しています。この認識の相違について、客観的に分かる報道が、韓国の日経のような世俗の新聞である「毎日経済」の以下の記事です。この記事ではWCC問題と金権選挙問題を理由に上げています。

(日本語訳) http://web.archive.org/web/20200127144350/https://cultwatch.jp/cck-ccik-wcc-election-2012/

(韓国語原文) https://www.mk.co.kr/news/culture/view/2012/09/607724/


差別扇動者らは「CCIKにおいて、韓国のクリスチャントゥデイが異端とされた」かのような説を流布していますが、これも事実とは違います。差別扇動者らはCCIK全体の意思をもって何かが決定されたかのような言い方をしましたが、実際は、CCIKの正しい信仰守護委員会に崔三卿牧師に近い人物がいて、その人が単独で研究調査をしたにすぎません。このことを、韓国クリスチャントゥデイはCCIKに事実確認要請書を送って問い合わせ、2019年6月10日、CCIKは公文書により以下の回答をしました。

「2012年正しい信仰守護委員会で研究したことはありますが、異端に規定するために総会で決議したことはありません」「本会は異端似而非性を正しい信仰守護委員で研究調査し、会員教団に通知して参考にする役割をしますが、異端および似而非性を規定したり解除したりすることはしません」

公文書そのものとその日本語訳はこちらから確認できます。

http://web.archive.org/web/20200127144623/https://cultwatch.jp/ccik-david-jang-2019/


2019年には、CCIKの崔グィス事務総長は韓国長老会総連合会のソン・テソプ代表と共に8月末に訪米した際には、合同福音教団の張シファン総会長とソ・イルグォン事務総長の斡旋で張在亨牧師が奉職するワールドオリベットアッセンブリー(WOA)本部を訪れ、張牧師と歓談しています。

(日本語訳) https://nehemiaharchives.blogspot.com/2019/09/christiantoday.html

(韓国語原文) https://www.christiantoday.co.kr/news/325273


2020年7月8日にはCCIKに加盟する複数の主要な教団の代表者から、韓国クリスチャントゥデイ創立20周年を祝う祝賀のメッセージが寄せられました。以下祝辞を送った人の一覧:キム・ミョンヒョク牧師(韓国クリスチャントゥデイ編集顧問、韓国福音主義協議会前会長)、キム・ヨンハン博士(韓国クリスチャントゥデイ編集顧問、キリスト教学術院院長)、キム・ジノン牧師(トゥレ修道院院長)、クォン・テジン牧師(韓国教会連合代表会長)、キム・スウプ牧師(韓国長老教総連合会代表会長)、キム・ジョンジュン牧師(大韓イエス教長老会合同総会長)、シン・スイン牧師(大韓イエス教長老会高神総会長)、イ・ヨンフン牧師(韓国アッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団代表総会長)、ハン・キジェ牧師(キリスト教聖潔教会総会長)、ソ・ガンソク牧師(大韓イエス教長老会合同副総会長)

日本語字幕付き祝辞動画:https://www.youtube.com/watch?v=yp1TOKIM5fE 


3.韓国教会総連合会(UCCK)

また、CCIKでも問題が起きてUCCKが設立されましたが、張在亨牧師にも韓国クリスチャントゥデイも全くその原因とはなっていません。また、UCCKでは韓国クリスチャントゥデイに関しても、張在亨牧師についても、全く触れられていません。

韓国クリスチャントゥデイでは、UCCKに関する記事は非常に多く掲載されていますし、その記事の中にはUCCKのイベントに記者として参加し、取材しなければ書けない記事や、取材しなければ撮影できない写真が多数掲載されています。これは、UCCKが韓国クリスチャントゥデイをキリスト教メディアとして自由に取材させている事実を示しています。

以下は韓国クリスチャントゥデイが報じたUCCKに関する記事の一覧です。

https://www.christiantoday.co.kr/_search/?where=all&q=%ED%95%9C%EA%B5%90%EC%B4%9D


また、UCCKの元代表会長であり、現在UCCKの法人理事の1人である大韓イエス教長老会合同教団のソ・ガンソク牧師は2018年4月から韓国クリスチャントゥデイにコラムを掲載しています。最新のコラムは2022年6月5日付のものです。


ソ・ガンソク牧師コラム一覧 https://www.christiantoday.co.kr/sections/oc_P_Column/

2022年6月5日のソ・ガンソク牧師のコラム記事 https://www.christiantoday.co.kr/news/347989

2022年5月26日木曜日

信条ではなく出自による教派差別

 私はクリスチャントゥデイ編集長の井手と申します。自己紹介として、証しを書きましたので、よろしかったらご一読ください:https://blog.christiantoday.co.jp/2019/12/hokuto-ide-testimony.html

クリスチャントゥデイを通して私が何をしようとしているのか、クリスチャントゥデイの目的は何か、キリスト教メディアとして、どのような方針で報道活動をしようとしているのか、お知りになりたい方は、編集長就任の挨拶にそのことを書きましたので、こちらからご覧になれます:https://www.christiantoday.co.jp/articles/27531/20191225/greeting-from-hokuto-ide-new-editor-in-chief.htm

編集長に就任してからもう1年半ほど経過しますが、その間、報道の指揮を取り、記事の編集をする以外に、自分でもいくつか記事を書きました。記事の対象の選び方、報じ方、論説の内容などに、私の信仰内容が反映されるような記事を書こうと意識したつもりです。クリスチャントゥデイという「木」を判断する際の「実り」の一つとして、判断材料の一つとしていただければと思います。こちらが私の書いた記事の一覧です:https://www.christiantoday.co.jp/reporter/ide-hokuto/

私のした仕事の中で特に私の信仰をより強く反映するものとして紹介したいのですが、日本宣教の推進に寄与するために私は「教会と駅」という宣教地図のプロジェクトを始めました。

https://www.christiantoday.co.jp/articles/29508/20210521/church-station.htm(記事)

https://blog.christiantoday.co.jp/2021/05/church-station.html (制作の経緯)

このプロジェクトは海外の福音派でも話題になり、Global Community of Mission Information Workersから機関誌への寄稿を依頼されたり:

https://www.globalcmiw.org/sites/default/files/2021-10/2021_v11n4_CMIW-Bulletin_UN%20v7.pdf

オックスフォード宣教研究所から講演を依頼されたりしました。

https://www.youtube.com/watch?v=f_dwuQcWBdE (講演動画)

https://www.slideshare.net/HokutoIde1/missioinformatics-how-information-technology-contribute-to-mission-study (講演スライド)


仕事内容には、私の信仰が間接的に反映されてはいますが、より直接的に反映するものもあります。日々の生活を通して、信仰的なことを考えたことを私はnoteに書いてきました。個人的な信仰的思索の記録をこちらに残してありますので、また別の判断材料として、検証していただければと思います:https://note.com/hokuto_ide

上記に上げたように公開した記事や信仰的な表明などを皆さんが精査した結果、確かな論拠をもって、私個人や、私が編集長を務めるクリスチャントゥデイは異端である、カルトであるとの確固たる判断をくだされるのであれば、反論はしますが、そのご意見は尊重します。ただ、これらをの実りを見て、異端でもカルトでもないと判断されるのでしたら、これを「キリスト教に偽装した嘘」などとは思わず、額面通り受け取っていただければ幸いです。こういう言い方をしないといけないくらい、十数年にも渡って、クリスチャントゥデイにかかわる人たちは、イエス・キリストを信じるという信仰告白を嘘呼ばわりされて来たのです。変な言い方かもしれませんが、ご了承下さい。


クリスチャントゥデイについて主張されていることを簡単にまとめると、「本当は異端カルトなのに、異端カルトじゃないふりをして正体を隠して、外見上、表面上は、一般のキリスト教の教会を装っている、裏では秘密教理として異端教理を口伝で、印刷しないで、証拠を残さないように教えている。我々はそれを知っているが、お前らは知らない。お前らは騙されてるだけだ。あいつらは嘘つきなのだ。我々だけがその嘘を見抜いた」そういう主張ですよ。

クリスチャントゥデイのスタッフや、あいのひかり教団の人たちを含め、当事者はみんな違うと言う。当事者はみな「自分たちはイエス・キリストを信じる」と信仰告白している。しかし、「いや、お前らは嘘をついている。お前らはイエス・キリストを信じていないのだ」と言う。それだけにとどまらず、「あそこの教会のふりをした奴らは、イエス・キリストを信じると口では言うが、本当は心では信じてない異端だから、キリスト教ではないので、交流するな。徹底的に仲間はずれにせよ。俺のこの主張に反対や疑念を持つやつは皆クリスチャントゥデイに騙されているのだ」と、言う。

そうやって、クリスチャントゥデイに関わる人達や、あいのひかり教団の人たちが、いくら「イエス・キリストを信じる」と信仰告白をしても、「クリスチャンではない。キリスト教徒ではない。キリスト教徒のふりをして、正体を隠した異端だ」と呼び、村八分にする。それ以外の教派や教団との関係を持てないようにする。キリスト教の団体に加盟できないようにし、キリスト教の行事に参加できないようにし、キリスト教の出版社で本を出せないようにし、共に礼拝に参加できないようにし、友人関係を作れないようにし、結婚できないようにする。会うことも、話すことも、単に知ることすら、忌避させるように仕向ける。

何かと似ていませんか?汚い出自という言われない理不尽な物語により、交友、婚姻、仕事においいて差別する。そうです。部落差別です。信条によらない出自に基づいた新しい教派差別制度をキリスト教の中でせっせと作って既成事実化しようとしてるんです。クリスチャントゥデイはそういうのを約20年間、福音派村という村でやられ続けてきました。福音派の偉い人たちは誰も差別扇動者を止めようとしませんでした。

もちろん信仰告白を額面通りに受け取ってくださった方々もいらっしゃいました。峯野先生は、クリスチャントゥデイの会長になってくださいました。堀内先生もクリスチャントゥデイに積極的に協力されました。宮村先生は編集長になってくださいました。福音派で有名な先生方です。しかし、そうやってクリスチャントゥデイに関与することで、少なからず攻撃されてました。ただ、差別扇動者を直接的に止めるっていうのは、誰もできなかったことです。逆に、差別扇動者に同調し、村八分の呼びかけを広める人たちは多くいました。

そうこうしてるうちに、福音派の外から、2018年あたりに差別扇動者に明確に反することを言う人たちが出てきました。溝田さんとか臼田先生とかです。彼らは福音派ではありません。主流派です。最初は僕もなんでだろうと不思議に思ってました。今では神様が呼んでくださったと思ってます。「福音派の中で自浄できないから、外から人を起こしてでも福音派に喝を入れてるのかな」と。僕は自分のことを福音派と思っています。一番距離的に近い身内のはずの福音派から、最も差別され攻撃されていますが、彼らはやはりいちばん近い身内だと思っています。なので、非常に情けない話です。

僕の証しに出てくるN先生に会いに行った時、クリスチャントゥデイと福音派のことをひとしきり話したら、自分の話をしてしてくれました。当時N先生をリンチをしたのはT大学の神学生ですし、それをもみ消してなかったことにしたのはT大学の教授会です。福音派の大スキャンダルです。そして、福音派の教会全部にこれから卒業するN先生を決して牧師として雇うなという手紙を送ったのも、T大学です。

クリスチャントゥデイに対して現在起きている福音派の差別と同様の差別を何十年も前に、N先生は経験していました。なぜか、そのN先生の教え子が僕だったわけです。神学校を卒業しても絶対牧師になれない未来を奪われたN先生に留学を勧めたのが宮村先生です。そして、アメリカの神学校の図書室で、偶然N先生は、古屋安雄牧師と出会います。N先生の事情を聞いた古屋先生が、某大学の教会の副牧師として、N先生を呼ぶことにしました。

日本で決して牧師になれないはずだったN先生が牧師になったのはそういう奇跡的なことがあったからです。古屋先生の本を見ると分かると思いますが、古屋先生自身は、福音派ではありません。主流派の方です。しかし、主流派の中では、福音派に最も理解を示してくださる方の1人だったと思います。そのような古屋先生をN先生に出会わせてくださったのも、神様であると僕は信じます。N先生は、二度と福音派はこりごりだと言ってました。僕はT大学はN先生に謝罪すべきだと思います。N先生と話したときも、これは公にすべきですと、強く話したのですが、N先生はもういいから自分は関わらないと言ってました。本当は誰かが記事に書いて報道すべきだとも思いましたが、まだその時は僕は編集長でもなかったですし。1人の大学院生として、学部時代の恩師に会った時の話なのでこれくらいに留めましょう。

何が言いたいかというと、福音派の村八分は、クリスチャントゥデイにはじまったことじゃなくて、前から似たようなことをしていたということです。しかも、その被害者が某キリスト教系の大学の教授兼牧師だったN先生と、その教え子である僕だった。しかも、N先生は宮村先生の教え子です。宮村先生はクリスチャントゥデイの編集長になった後、一部の福音派の人々から攻撃されるようになり、著作集も途中からあまり売れなくなりました。人脈を切るようなまねもされ、自分の教え子たちからも罵られ散々な目にあいました。

なんか、3代にわたってこういうことが起きてるんです。宮村、N先生、井手。こういう系譜の末席になぜか自分がいるわけで、その意味を考えるに、「細縄の鞭になれ」ということかなと、勝手に自己理解をしてます。N先生は福音派から「去る」という選択をしましたが、僕は去ろうとは思いません。どう考えても僕は福音派だし、それ以外の自分のアイデンティティーがないので。なので、福音派全部を敵にまわしても、自分は福音派だと主張し続けると思います。これは、「人間のグループとしての福音派」と、「信条としての福音派」の違いです。信条として、僕は福音派なんです。


早い話、これです:https://www.christiantoday.co.jp/statement.htm(クリスチャントゥデイの信仰告白)


信仰告白

1. 私たちは、新旧約聖書が66巻から成り、霊感された神の言葉であり、原典において何ら誤りがなく、信仰と生活の唯一の規範であり、正典であることを信じる。

2. 私たちは、神が唯一全能であり、父と子と聖霊の三位格をもつ三位一体であり、永遠に存在される方であることを信じる。

3. 私たちは、アダムが神のかたちに創造され、サタンの誘惑により罪の中に堕落し、その罪により全人類に罪が入ったことを信じる。

4. 私たちは、主イエス・キリストが真の神にして聖霊によって処女マリヤからお生まれになった真の人であること、罪のないこと、奇跡の御業を行われたこと、私たちの罪のために身代わりとなって十字架上で死なれ、肉体をもって復活されたこと、天にのぼり大祭司として御父の右に座しておられること、彼ご自身が栄光のうちに再び来られることを信じる。

5. 私たちは、救いとは、罪の許し、キリストの義の転嫁、行為によらずただ信仰により得られる永遠のいのちであることを信じる。

6. 私たちは、信じた者と信じなかった者が復活し、信じた者は永遠のいのちと喜びに至り、信じなかった者は永遠の刑罰に至ることを信じる。

7. 私たちは、教会すなわちキリストの体が、救われて生まれ変わった者、聖霊によって新生した者によって構成され、これらの人々のためにイエス・キリストが天において私たちをとりなし、再び地上に来られることを信じる。

8. 私たちは、イエス・キリストの再臨は切迫したものであり、イエス・キリストご自身が目に見えるかたちで来られることを信じる。

9. 私たちは、罪の中に堕落した人間が聖霊による新生を通してのみ救われることを信じる。

10. 私たちは、イエス・キリストが全世界に出て行って全ての国民に福音を宣べ伝え、信じた者たちにバプテスマを施すように教会にお命じになったことを信じる。


「人間のグループとしての福音派」もこれと基本的には同じ信仰告白を持ってるわけですが、クリスチャントゥデイが同じ信仰告白をすると、認めたくない。仲間じゃなくて、ヨソモノだと規定したい。けど、信条が同じだから、ヨソモノだと呼びにくい。そういえば彼らは、海外に関係している。アメリカだったり、韓国だったり。出自です。信条は同じだけど出自がダメだと言えば良い。汚い出自という物語を作って差別を正当化すればよいじゃないかと。


大韓イエス教長老会合同福音教団は韓国の福音派の教団です。韓国の福音派の教団である合同福音が宣教師を日本に派遣しました。韓国から日本に宣教師が派遣される方式でよくあるのが、日本にすでにある教会に混ざってその教会の働きを手伝って協力する形で、派遣するやり方です。また、新規に教会開拓をするにしても、教派的に近い日本の教会や教団と連絡を取り合って協力しながらやる方式が多いと思います。

合同福音の人は日本の教会に知り合いがいませんでした。知り合いの知り合いくらいはいたでしょうが、そういうつてをたどることをしないで、日本にただ宣教師を送り、信徒ゼロの状態から、路傍伝道をしてノンクリスチャンの人に福音を宣べ伝え、新規教会開拓をしました。それで教会に来た人たちは全員ノンクリスチャンです。

ノンクリスチャンの人たちが日本の教会のことを全く知らない韓国人宣教師から、聖書のこと、キリスト教のことを学び、クリスチャンになりました。例外的にクリスチャンホームで育った人も3人くらいいますが、それ以外は全員ノンクリスチャンの家庭を背景に持つ人達でした。僕もその1人です。なので、信条的には、福音派ではあるのですが、人脈的には全く断絶された陸の孤島的な教会でした。それが東京ソフィア教会などの、合同福音系の開拓教会です。

なので、日本の福音派の人たちが、東京ソフィア教会のような教会を見ると、たしかに信条的には同じなのですが、違う点が多いことがありました。今では日本の他の教会のことを学び、用語も日本のものに改定し、あいのひかり教団の教会は以前と比べるとずいぶん日本の教会らしくなったと僕は感じています。

日本の教会は、戦後直後に大量に信徒になった人が1世の世代を構成し、その後ノンクリスチャンを路傍伝道、友人伝道、家族伝道して、クリスチャンになるように教会に導く動きが激減し、現在の世代はほとんど皆2世、3世のクリスチャンホーム育ちで、日本的キリスト教文化を常識として育っています。合同福音系は、ほぼ100%ノンクリスチャン家庭育ちの1世で、韓国的なキリスト教文化しか知らないで育っています。

なので、例えば教会用語にしても、合同福音の開拓教会では、当時用語が韓国の教会用語を日本語に直訳したものが多く用いられており、日本の教会用語とは異なる言い回しや異なる用語を使っていた場合もありました。宣教師も日本人信徒も、日本の教会文化を知る人は誰も居ないので、それで誰も不思議に思わずに、そのままになっていました。


合同福音の宣教師が初めて来日したのが1997年です。その後教会開拓をほそぼそとやってました。合同福音はアメリカにも宣教師を派遣して、教会開拓をしていました。学生伝道もしていて、大学の近くで路傍伝道して、興味関心のある学生と共に聖書研究をする宣教師もいました。高柳泉さんは、日本バイブルバプテストフェローシップの教会員の家庭で育ったクリスチャンでしたが、米国カリフォルニア大学に留学していた時、近くで路傍伝道していた合同福音の宣教師に出会い、聖書を学びたいので、聖書研究に参加していました。場所が重要なのですが、そこはシリコンバレーです。

当時のシリコンバレーは今もですが、学生が在学中に立ち上げたウェブサイトが元となってYahooやGoogleをはじめとするインターネット系のベンチャー企業、(今風に言うとスタートアップ企業)が雨後の筍のように大量にできていました。なにせ会社をつくるのに事務所も資本金も何もいらないわけですから、アイディアとパソコンの技術さえあればいくらでも新規性の高い事業を始めることのできる情報産業の革命が起きていた震源地だったわけです。

高柳さんのいたカリフォルニア大学でも同じでした。高柳さんと一緒に聖書研究をしていた学生たちも何かネット起業してみようという流れになりました。合同福音の宣教師たちは、韓国では張在亨牧師をはじめとして、合同福音の信徒たちが韓国クリスチャントゥデイをネット起業したことを知っていますから、キリスト教のインターネット新聞について彼らにも話したことがあったと思います。それじゃあ、自分たちもアメリカで英語のキリスト教のインターネット新聞を作ってやってみようじゃないかと。学生起業をしてできたのが、米クリスチャンポストです。

ウェブサイト一つ作るのはそんなに大変なことじゃないですからね。知識さえあれば学生にも充分できることです。そのようにしてクリスチャンポストができる様子を高柳さんは隣で一緒に見て体験したわけです。自然に日本のキリスト教界にも、同じようなインターネットで読めるキリスト教の新聞があれば良いだろうなと思ったそうです。それで、留学が終わり、日本に帰ってきてクリスチャントゥデイのウェブサイトを作って、創業したというわけです。

合同福音の開拓教会は、1997年から2002年まで日本の他の教会とは特に交流もなく、ほそぼぞと宣教師が路傍伝道してるだけの教会だったわけですから、合同福音の存在が日本の福音派に知られていないのは当然だったわけです。日々の生活と路傍伝道と日本語の勉強などに集中するのに精一杯で、他の教会と交わりを持つ時間や余裕がなかったというのもあるかもれません。合同福音の存在は全く福音派には知られていなかった。クリスチャントゥデイのウェブサイトを作る計画を高柳さんは特に別の教会の人に相談したり、支援してもらおうともしてなかった。自分たちでできることの範囲内だと思っていたのでしょう。

韓国クリスチャントゥデイのウェブサイトを立ち上げたインターネットに詳しい合同福音の信徒たちがある程度最初の作業を助けてくれたら、あとは自分でなんとかできる。そういう始まりの仕方だったわけです。合同福音が日本で行ってきた宣教、教会開拓の働き、高柳さんがクリスチャントゥデイを日本で始めるに至った経緯。こういうのを全く知らない状態で、日本の福音派の教会はクリスチャントゥデイのウェブサイトが「突然」できたことを知ります。

「突然」というのは、根回しがないという意味でもありますし、超教派の設立準備委員会が存在しないという意味でもありますし、日本福音同盟やいのちのことば社の許可がないという意味でもあります。

「クリスチャントゥデイというウェブサイトができたが、誰に聞いてもそのことを知る人がいない」そういう状況が生じたわけです。日本のキリスト教界は狭いですから、人脈づたいに知ろうとすれば基本的に何でも知ることができます。にも関わらず、誰に聞いても誰もしらない。これはおかしい。そうなるのは理解できます。

しかし、考えてみるとおかしいですよね。ウェブサイト一つ作るのに誰かの許可を得る必要なんてないわけでしょう。高柳さんがいのちのことば社の指揮命令系統に属しているわけでもないわけで。

つまり、福音派は俺たちの縄張りだから、勝手なことは許さんという不文律があったということじゃないでしょうか。


しかし、そんな律法は聖書にはないですよね。


仮にも聖書のことばを信仰と生活の唯一の規範とする福音派なわけですから、「福音派は俺たちの縄張りだから、勝手なことは許さん」とは口が裂けても言えない。だから、統一協会系だの、異端教理を秘密口伝で信じてるだの、カルトだの、クリスチャントゥデイが存在してはいけない「正当な理由」を組み立てるしかなかったのではないでしょうか?

2019年10月18日金曜日

キリスト教の一教派であるオリベット・アッセンブリーについて

日本オリベットアッセンブリー教団は、プロテスタントの諸教派・教団が掲げる信仰告白と大して変わりのない信仰告白を掲げるキリスト教の一つの教派です。長老派の流れを汲みますが、神学校の設立時の教授陣を南部バプテスト連盟(SBC)の宣教学者・神学者らが占めていることもあり、宣教第一の情熱はSBCに劣らない牧師・宣教師らが開拓伝道に励んでいます。

日本オリベットアッセンブリー教団は、2017年に静岡県小山町の研修施設をワールド・オリベット・アッセンブリーの資金援助によって日本オリベットセンターとして購入し、教団本部兼、神学校(将来)兼、修養会場として使うようになりました。

2021年から2022年にかけて、オリベットアッセンブリーの世界宣教の働きは躍進し世界160カ国以上に宣教師を派遣し、現地の建物を購入したり借りたりしてそこに十字架を掲げ、または教会として以前使用されていた物件を世俗の不動産業者から多数買い上げてリフォームして再び教会として復活させ、経済的に自立した状態で信徒0からの開拓伝道を盛んに行っています。

2022年末には日本オリベットアッセンブリー教団が以前日本バプテスト連盟天城山荘であった土地建物の賃貸借契約を不動産開発会社と締結し、教団本部を静岡県小山町から同県伊豆市の同施設に移転しました。

どっからそんなお金が出てくるんだ?と思われる人が多いようですが、故ラルフ・ウィンター教授の助言を元に張在亨牧師が設立したオリベット大学にはMBA(経営学修士)のコースがあります。

これは私利私欲のためや自己実現のために世俗的な金儲けや事業の成功を目的とするビジネスマンや経営者を養成するための学部ではなく、ビジネスを通して商品やサービスと同時に利益を生み出し、生産された商品を一部教会や宣教に従事する献身者に寄贈し、また、サービスを無料で提供し、そしてさらに利益の一部を献金することで「副次的に世俗社会に役立つ製品やサービスを提供することで利益を上げると同時に社会貢献しつつも、製品やサービスの無料提供や献金を通してキリスト教宣教に貢献することを第一義の存在目的とする企業の経営者」を多数育成し、若くて先進的な技術に明るく、起業家精神あふれる人材を訓練し、宣教のために送り出すことを目的とした学部です。

その経営学部を卒業した学生たちが多数コストがかからないネット起業をして、もちろんほとんどは事業に失敗するわけですが、コストが掛からないので無傷で再挑戦がすぐにできますから、何年かすると成功する事業も出てくるわけです。その成功したベンチャー企業にオリベット大学を卒業した人たちがわっと入ってきて「キリスト教宣教のために心を一つにして」ビジネスをし、生産した商品やサービスを無料で教会に提供し、有料で世俗社会に提供し、利益の一部は献金して、オリベット大学神学部を卒業して牧師になった人たちによって構成された教会が集まってできた教団であるオリベットアッセンブリーの宣教に貢献してきたということです。

成功要因は

1)宣教のために貢献するという起業のビジョンに賛同する献身者だけが集まったこと

2)情報技術の発達によって起業にかかるコストが0になる時代であり失敗してもダメージなしで再チャレンジできること

3)経営のプロである経営学の先達をオリベット大学という教育と訓練の場に呼んで、神学者と経営学者が宣教のために協力し、学生に徹底的に経営と神学を学ばせ訓練したこと

4)これらの相乗効果を計画的に見込んで大学、教会、企業という連携関係を構築したこと

これら4点が挙げられると思います。日本でも相乗効果を狙って産学官連携を盛んに宣伝するではありませんか。[1][2][3]オリベットがやったのはいわば産業・官庁・学問の連携の代わりにキリスト教起業家の経営する産業(産)・キリスト教宣教のために存在する神学と神学以外の宣教のための実学を教育訓練する大学(学)・教会や教団(教)の連携、造語すれば「産学教連携」を実現させたことになります。

お金の話が出たのでオリベット大学経営学部の話題になりましたが、オリベット大学において一番大事な学部は神学部です。神学の中でも宣教学はもっとも重要な分野の一つとして捉えられています。もちろん、聖書神学、組織神学、歴史神学なども当然重要な学問として学びます。ただ、神学部の学生だけが神学を学ぶのではなく、神学部以外の実学を学ぶすべての学生が必須科目として神学の単位を相当数取ることが義務となっています。それはオリベット大学という大学が、神学を学ぶ人は伝道と牧会によってキリスト教宣教に貢献する献身者として派遣され、実学と神学を学ぶ者は実学に裏付けられたプロフェッショナルな技能や職能によってキリスト教宣教に貢献する献身者として派遣されるというラルフ・ウィンター教授直伝の実践的宣教学を基礎にし、これを大学レベルの教育と職業訓練に昇華・適応させた大学だからです。

情報技術専攻の人、グラフィックデザイン専攻の人、音楽専攻の人、教育学専攻の人、言語学専攻の人、農学専攻の人、都市工学専攻の人、建築学専攻の人、ジャーナリズム専攻の人、いろいろな専門分野はありますが、全員神学は必須科目であり、職能を生かして全員キリスト教宣教のために奉仕する献身者となることを前提に入学する大学だということです。

プリンストンやハーバードなどの大学には確かに神学校や神学部があります。しかし、神学部以外の学生がキリスト教宣教のために一生を捧げる召命を受けた献身者でしょうか?そのために工学や経営学と一緒に必須な学問として神学を学ぶでしょうか?卒業後それら実学の学徒の全員がキリスト教宣教のために奉仕者として派遣されるでしょうか?むしろプリンストンもハーバードも「教会の子」と呼ばれ牧師を養成することを第一義の目的として設立され、存在していたのにいつの間にか世俗的な学問の追求を目的とした機関になってしまったのではないか?と存命中のラルフ・ウィンター教授は語っていました。そして講演の中でオリベット大学の学生や教職に問いかけました「大学とは何か?」と。僕もその場に座ってその問いかけを直接耳にし、自分が今学んでいる大学は何かを再確認する機会となりました。[4]

フラーやゴードン・コンウェルは素晴らしい神学校です。学校を卒業する人たちはキリスト教宣教に貢献する献身者となることが前提となっています。しかし、伝道や牧会の現場で情報技術や建築などの実践的な技能を持った献身者が万全のサポート体制を作って支えてくれたら総合病院の心臓外科医が心臓の手術だけに専念するように、使徒たちが7名の執事を任命して自分たちは御言葉の奉仕に専念したように、シラスとテモテがマケドニアから下ってきた後のパウロのように、牧師や宣教師は伝道と牧会だけに集中することができるのではないでしょうか?パウロの自立宣教が悪いというわけではありません。環境や事情によってやむを得ない場合があるのは確かでしょう。しかし、逆に分業による効率化が悪いとも聖書には書いてありませんし、むしろ肯定的に書いてあるのではないでしょうか?

オリベット大学はまた、オリベット・アッセンブリーという教派の教派神学校でもあります。オリベット・アッセンブリーもオリベット大学も世界宣教のビジョンを共有しています。「産学教連携」の他、オリベット・アッセンブリーの世界宣教の特徴として挙げることができるものがあるとすれば「仕える本部主導の都市拠点宣教」でしょう。仕える本部というのは支配する本部の対義語です。仕える者が主人であるとの言葉に従い、開拓教会が必要とする人的・金銭的・技術的な資源をできるかぎり支援し、祈り、支え、励まし、慰める本部的な場所、宣教の現場から帰ってきて充電できる場所、ペテロにとってのエルサレム教会、パウロにとってのアンティオキア教会のような場所を本部だと定義しましょう。

世界宣教を本当に世界規模で実行した人たちの歴史を見れば、世界宣教の本部とはイエズス会にとってかつてはジェス教会であり現在の総本部(General Curia of the Jesuits)[5]であり、18世紀ドイツのモラヴィア兄弟団にとってのヘルンフート(Herrnhut /ドイツ語で主の守りの意)であり[6]、アメリカの南部バプテスト連盟の国際伝道局 (International Mission Board)[7]であり、同様にオリベット・アッセンブリーという教派にとってはワールド・オリベット・アッセンブリー(WOA)の世界本部(Headquarter / HQ)[8]に相当します。イエズス会も南部バプテスト連盟もWOAも世界本部は各大陸を枝としています。

WOAの場合は世界本部が各大陸のオリベット・アッセンブリーに仕え、各大陸のオリベット・アッセンブリーは大陸の本部として機能し、その大陸にある国のオリベット・アッセンブリーに仕え、その国のオリベット・アッセンブリーは各都市の教会での開拓、学校教育、医療や保育などの社会福祉活動、キリスト教宣教を第一義とする起業と事業経営などを行って、それぞれ財政や意思決定における独立を保ちながら救霊のために協力するというビジョンがあります。もちろん都市によっては小さな賃貸の開拓教会だけが存在する場所もありますし、1000人が入る教会堂のある都市もあれば、大学のキャンパスがある都市もありますが、基本的には郊外の本部と都市の宣教拠点に分かれて連携しています。日本オリベットセンターの役割は、オリベット・アッセンブリーという福音主義のキリスト教の一教派の献身者が日本の各都市で行う開拓伝道を国の本部として、修養会の会場や教育機関として、物心両面で彼らをサポートすることです。

組織神学(キリスト教思想史)とジャーナリズム学の他に行政学を専攻した張在亨牧師は国家行政の改善や分析研究のために用いられる各種の行政学的手法や行政学的概念を世界宣教を実行する組織の組み立てのために役立てようとしました。[9]世界本部と各大陸、大陸本部と国の本部、などの仕事の進め方や関係の作り方を議論する際に行政学における「スタッフとライン」の概念などを用いて世俗社会の行政における官僚主義や縦割りの弊害などの失敗例を反面教師とし、逆にニュー・パブリック・マネジメント(NPM)による成功例などは積極的に学ぶことを通して世俗の実学である行政学で得た見地を生かすことで、現在のWOAのネットワークの枠となるものを準備しました。

別にこれしか方法がないとか、他の方法は悪いとか主張するのが僕の目的ではありません。いろんな方法があって良いと思いますし、キリスト教界の多様性は肯定されるべきであり、否定されてはいけないと思います。ただ、ラルフ・ウィンター教授は何をしたかったのか、張在亨牧師はオリベット大学を何のために設立し、オリベット・アッセンブリーは何のために存在して、その教派の教会の献身者たちはどんな夢を持ってどんな奉仕をしていて、どんな組織形態で、どこから金が出ているのか?

知ってみると皆さんの通ってらっしゃる教会や世界の他の宣教組織と同じく、イエス・キリストによる救いを伝えているだけなのです。新しい時代という新しいぶどう酒があれば、それに合わせて入れ物である組織も新しい形態と効率的な運営法を持ち得ると思います。(マルコ2:22)この世の子らは、自分たちの世のことについては、光の子らよりも抜けめがないものなので行政学も情報技術も不正の富となり得るのではないでしょうか?(ルカ16:8-9)そのようにしてできたWOAが立つか倒れるか、義である天の父なる神様がなさるがままに任せてみてはいかがでしょう。

どのような方法であるにせよイエス・キリストの十字架と復活による罪の贖いと救いが宣べ伝えられるよう努める責任がクリスチャンには誰にでもあり、オリベット大学の教職も学生も、設立者の張在亨牧師も、設立するよう指導したラルフ・ウィンター教授も、皆一人のクリスチャンとして一人の福音主義者として、ウィリアム・ケアリー、ドワイト・ムーディー、デイヴィッド・リヴィングストンなどの先人が夢見たのと同じ世界宣教の夢を共有し、そのために祈り、大宣教命令の召命に対する個人の応答として、各人にできる最善を尽くしているだけなのです。

あなたはどう読み、どう応答しますか?

イエスは近づいて来て、彼らにこう言われた。「わたしには天においても、地においても、いっさいの権威が与えられています。それゆえ、あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。そして、父、子、聖霊の御名によってバプテスマを授け、また、わたしがあなたがたに命じておいたすべてのことを守るように、彼らを教えなさい。見よ。わたしは、世の終わりまで、いつも、あなたがたとともにいます。」マタイ28章18から20節



以前南部バプテスト連盟のゴールデンゲートバプテスト神学校のキャンパスであった土地と建物が一般の不動産開発企業に売却された後、オリベット大学サンフランシスコ校神学校として復活することになった事例。写真は同校を会場に開催されたワールドオリベットアッセンブリー第26回世界総会。



参考文献

[1]原山優子「産学官連携とは?」産学官連携ジャーナル2005年7月号 https://sangakukan.jst.go.jp/journal/journal_contents/2005/07/articles/0507-09/0507-09_article.html

[2]文部科学省科 学技術・学術審議会技術・研究基盤部会・研究基盤部会 答申 資料4 新時代の産学官連携の構築に向けて(審議のまとめ)「産学官連携の意義」2003年4月28日  http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu8/toushin/attach/1332039.htm

[3]経済産業省、文部科学省 共同開催 理工系人材育成に関する産学官円卓会議「理工系人材育成に関する産学官行動計画」2016年年8月2日  https://www.meti.go.jp/press/2016/08/20160802001/20160802001-1.pdf

[4]古屋安雄「大学の神学的理念と課題」日本の神学32号1993年

https://www.jstage.jst.go.jp/article/nihonnoshingaku1962/1993/32/1993_32_7/_pdf

[5]イエズス会総本部「協議会」

https://sjcuria.global/en/general-council

[6]相賀昇「ベルリン便り5 境界と相克を越える敬虔―ツィンツェンドルフ伯の生誕三百年を覚えて」福音と世界 2000年8月

http://www015.upp.so-net.ne.jp/tsuzukich/sekkyou/berlin2.htm

[7]米国南部バプテスト連盟国際伝道局「人々と各地域」

https://www.imb.org/people-and-places/

[8]ワールド・オリベット・アッセンブリー「会員」

https://worldolivet.org/members

[9]今里滋「アメリカ行政学の回顧的展望 : 事例研究と組織研究」法政研究. 63 (3/4), pp.417-490, 1997年3月21日 九州大学法政学会 

https://catalog.lib.kyushu-u.ac.jp/opac_download_md/2074/KJ00000692697-00001.pdf



オリベットアッセンブリーに関するリンク集


World Olivet Assembly(WOA)世界本部ウェブサイト

https://www.worldolivet.org/


アフリカ大陸のオリベットアッセンブリー本部

http://olivetafrica.org/


オセアニア地域のオリベットアッセンブリー本部

https://olivetoceania.org/


南アジア地域のオリベットアッセンブリー本部

http://olivetsouthasia.org/


アジア太平洋地域のオリベットアッセンブリー本部

http://www.olivetasiapacific.org/


東南アジア地域のオリベットアッセンブリー本部

http://olivetsea.org/


CIS(独立国家共同体)地域(旧ソ連諸国)のオリベットアッセンブリー本部

http://olivetcis.org/


北アメリカのオリベットアッセンブリー本部

http://olivetassembly.org/


ラテンアメリカのオリベットアッセンブリー本部

http://olivetsa.org/


ヨーロッパのオリベットアッセンブリー本部

http://www.oliveteurope.org/


WOAニュースサイト(機関紙、Olivet News)

https://olivetnews.org/



オリベットアッセンブリーの教派神学校と大学

Olivet University(各国政府から大学認可を受けて学位授与を目指すタイプの学校)

https://www.olivetuniversity.edu/


Olivet Theological College & Seminary (神学部)

https://otcs.olivetuniversity.edu/


Jubilee College of Music(音楽学部)

https://jcm.olivetuniversity.edu/


Olivet School of Media and Commuinication(メディア・コミュニケーション学部、旧ジャーナリズム学部)

https://osmc.olivetuniversity.edu/


Olivet School of Art & Design (芸術・デザイン学部)

https://osad.olivetuniversity.edu/


Olivet Institute of Technology(情報工学部)

https://oit.olivetuniversity.edu/


Olivet School of Language and Education (言語・教育学部)

https://osle.olivetuniversity.edu/


Olivet Business School(経営学部)

https://obs.olivetuniversity.edu/


Olivet School of Enginering and Architecture(土木・建築学部)

https://osea.olivetuniversity.edu/


Olivet Seminary(学位授与は目的とせず牧師養成を目的とする神学校)

https://olivetseminary.org/


Olivet Academy (幼稚園小中高一貫校、3カ国6都市)

http://www.olivetacademy.org/



WOAの宣教協力団体

Olivet Leadership Institute (指導者養成機関)

https://olivetinstitute.org/


Jubilee World(音楽宣教団体)

https://www.jubileeworld.org/


Faith & Family Foundation(ファミリー・フォーラム・ジャパンのような団体)

https://faithnfamily.org/


Elim Center(祈祷院・祈りを主たる活動とする団体)

https://www.elimcenter.org/


Youth Evangelical Fellowship(青年宣教団体)

https://www.yefi.org/


Apostolos Missions International(宣教団体)

https://amintl.org/


Young Disciples International(華人華僑を主な対象とした青年宣教団体)

http://youngdisciples.org/


Saint Luke Society(医療宣教・奉仕団体)

https://www.saintlukesociety.org/


Gospel & Information Technology(技術者の宣教・奉仕団体)

https://www.gnit.org/


Creatio International(芸術家・デザイナーの宣教・奉仕団体)

https://www.creatiointl.org/


Olivet Teen Mission(中高生伝道会・hi-b.a.のような団体)

https://olivetteens.org/


Veritas Society(法曹宣教・奉仕団体)

https://www.veritassociety.org/


Barnabas Relief Fund(社会的弱者の支援と福祉のための基金・財団)

https://www.barnabasrelief.org/


Nehemiah Project(売却された旧キリスト教施設の修繕・復旧・内装改築の専門家らの奉仕団体、大工さんたち)

https://nehemiahproject.com/


Holy Bible Society(電子聖書の技術開発と普及のための団体)

http://www.holybiblesociety.org/



2023年1月10日更新

2019年10月6日日曜日

張在亨牧師が崔三卿牧師外二人に送った内容証明

韓国クリスチャントゥデイ紙面上に、クリスチャントゥデイ異端捏造事件に関して「張在亨牧師が崔三卿牧師外二人に送った内容証明」が掲載されました。以下にその記事の翻訳を掲載します。原文は「장재형 목사가 최삼경 목사 외 2인에게 보낸 내용증명」です。

張在亨牧師が崔三卿牧師外二人に送った内容証明

1.貴殿のすべての事業が繁盛することを祈願します。

2.本人は貴殿に以下の項の内容を通告しますので、ご参照ください。

3.本人は只今香港の基督日報調査団により韓国に知らされ一部の新聞に報じられた本人に対する問題提起に対して次のように本人の立場をもう一度はっきりと伝えます。

4.一角で提起する中国イエス青年会がイエスを信じないで十字架を失敗だと見なし本人を再臨主として信棒するという荒唐無稽な主張は全く根拠のないものであることを明らかにしておきます。

5.こうした疑惑提起と関連し、本人が既に韓・米・日三カ国で公開的な信仰告白を通してはっきりとした立場を伝えました。

第一、2007年5月23日に日本のクリスチャントゥデイに信仰告白を掲載したことがあり、それにより問題を提起した人物の教団高位人事より再臨主疑惑が解除されたとの文件をもらったことがあります。

第二、本人はこの前LA教協会長と牧師会体表との会合でもはっきりとした信仰告白をし、これを米州基督日報と韓国クリスチャントゥデイにも掲載したことがあります。

第三、貴殿を含めた3人のCCK異対委所属の牧会者(朴ヒョンテク、ジン・ヨンシク、崔三卿)との対話でもはっきりとした信仰告白を発表した声明を伝達しました。また、本人は本人に対して問題を提起していた言論ニュースNジョイにもはっきりとした信仰告白を伝えております。

6.中国教会で捧げられた聖婚礼拝は世界的に起きている信仰と家庭運動の一環として捧げられた礼拝として結婚式とは別であり、統一協会の合同結婚式とは全く異なるものです。本人はこうした事実を既に貴殿をはじめ3人のCCK異対委所属の牧会者(朴ヒョンテク、ジン・ヨンシク、崔三卿)にはっきりと伝えたことがあります。

7.私はイエス・キリストによって救われました。はっきり言っておきますが、私は再臨主ではありません。また、私自身を再臨という不敬で奇怪なこと言ったことがありません。こうした異端の用語を使用して本人に対して問題を提起するのは本人の名誉を汚すことです。

2019年10月1日火曜日

崔三卿牧師、イエ長合同と世界福音同盟の交流禁止否決に際して虚偽を拡散


2019年10月1日付けの宣教新聞に掲載された崔三卿牧師についての記事を紹介します。原文は최삼경 목사의 교회와신앙, 합동-WEA 교류금지 부결을 가짜뉴스로 화풀이? ( http://www.missionews.co.kr/news/581677 )です。

 崔三卿牧師の教会と信仰、合同-WEA交流禁止否決の腹いせに虚偽報道?

記事入力:2019-10-01 09:45

崔三卿牧師(南楊州市退溪院面、光と塩教会)の無分別な異端非難手段として活用されてきた「教会と信仰」が、不意に「張在亨牧師(クリスチャントゥデイ創設者)がWEA(世界福音同盟)から退出されたものと見られる 」というフェイクニュースを9月30日掲載した。

特にこの記事が掲載された時点で大韓イエス教長老会合同教団がWEAとの交流の禁止を否決させた後だったという点では、崔三卿牧師側が偽ニュースで大韓イエス教長老会合同とWEAとの交流を妨害しようとするではないかという疑惑が提起されている。他方では、最近キリスト教界の連合機構と複数の教団が張牧師の疑惑解消を相次いで再確認(記事リンク)して崔牧師の虚言が赤裸々に明らかになり、これに大きな危機を感じた崔牧師がネガティブキャンペーンを試みたという解釈も出ている。

この過程で、教会と信仰はWEA側に連絡したり、しっかりとした事実確認をしたりもせず、ただWEAと何の関係もないパク・ヨンギュ教授(総神大学校歴史学)との対話とインターネット検索だけで、このような疑惑を提起する常識以下の態度を見せた。

▲WEAが2018年張在亨牧師退任を記念して
贈呈した感謝状。張牧師が過去14年間
WEAに献身したことを感謝する内容。
しかし張在亨牧師は、2004年から全世界の福音主義の教会の連合体であるWEAで働きを始め、2007年にWEAの北米理事に選出され、合計14年の間奉仕し、昨年70歳になったことに合わせて引退し、自身が所属する教団の働きに専念している。

そして、彼が設立した教団とメディアと10個以上の宣教団体が、WEAの会員団体として活発に協働している。張牧師が設立したオリベット大学のマンハッタン・キャンパスとドーバー・キャンパスは今までもエヴァンジェリカル・センターとして使用され、そこではWEAのスタッフが一緒に働いているにもかかわらず、教会と信仰が突然張牧師があたかも退出することになったかのような虚偽のニュースを広めようとするその動機が疑われている。

崔牧師が運営する教会と信仰は、2005年7月から、インターネットのニュースを開始した。主に異端のニュースを扱ってきたが、事実確認が不足したり、意図を持って記事を書いたりなど、多くの物議を醸してきた。2011年度の韓国基督教総連合会と韓国教会連合の分裂もキリスト教界で知られているところによると、金権選挙の問題と合同- 統合の間のヘゲモニー争いから始まったものだが、これについてはまるで別の理由があったかのように報道したことも問題だ。

今までの張牧師への疑惑は、ほとんど崔牧師側が提起してきたが、これはすべて事実無根であることが判明しており、キリスト教界の連合機構や主要な教団もこれを最近再確認した。それでも崔牧師はこれに対して謝罪せずに何年間も言い訳し誹謗を続けている。特に崔牧師本人自体がすでに異端と規定された人物であるが、そのような彼がどうやって異端の問題に対処することができるのかという点に疑問を持った人々が多い。

実際崔三卿牧師は三神論と、(イエス・キリストはマリアの月経を通して生まれたとする)月経胎孕論として韓基総によって異端的であると規定退出させられ、大韓イエス教長老会合同や大韓イエス教長老会統合などの主要な教団でも絶え間ない異端是非があった。教団の中でも崔牧師は今年、大韓イエス教長老会統合の教団総会の議員資格を失って総会に出席できなくなり、すぐに引退を控えているが所属する老会(教区に相当)すら曖昧である状態であることも明らかになった。彼の生涯の願いの一つだった老会長になることも事実上不可能になった。

さらに崔牧師は、最近の身分偽装文書偽造まで行い、虚偽の事実を流布した疑いで提訴の危機に置かれた日本人中橋氏と光と塩教会で直接会合していたことが明らかになって物議を醸しており、日本共産党の機関紙とも親密な関係を見せただけでなく、異端捏造活動を続けてきた根田派との接触説まで出ている。

また、今年の教団定期総会を起点として崔牧師がいくつかの教団の異端対策委員長と接触しているという声があり、自身がキム・サンファン牧師から5千万ウォンの資金を受け取ったという事実すらも最近自ら明らかにし議論の的となった。

イ・ジフィ記者

2019年9月25日水曜日

大韓イエス教長老会高神、ニュースNジョイを反キリスト教メディアで調査


2019年9月24日付けの韓国クリスチャントゥデイに掲載された大韓イエス教長老会高神教団の教団総会についての記事を紹介します。原文は“뉴스앤조이는 반기독교적”… 조사 및 후원 중단 결의 ( http://www.christiantoday.co.kr/news/325418 ) です。

「ニュースNジョイ反はキリスト教的」調査および後援中断を決議

[高神②] 直前役員会「教会を攻撃し、同性愛を積極的に擁護 」
キム・ジニョン記者   jykim@chtoday.co.kr   |   入力:2019.09.19 11:23





















▲神学教育部長キム・セジュン牧師が報告に先立って発言している。ⓒキム・ジニョン記者


大韓イエス教長老会高神(総会長シン・スイン牧師)の異端対策委員会(委員長ジン・チャンソル牧師、以下異対委)がニュースNジョイ(以下ニュジョ)を調査する。この期間高神教団に所属する教会はニュジョへの後援を中断しなければならない。

大韓イエス教長老会高神教団の第69回定期総会第三日の19日、ニュジョに関連した請願について「異対委に調査を任せ、調査結果が出るまで、教会の後援は中断するのがふさわしい」とする神学教育部(部長キム・セジュン牧師)による報告を許諾した。

同請願は、京畿北部老会(老会は教区に相当)と直前会期総会役員会がした。まず、京畿北部老会は「一部のキリスト教メディアであるかのように振る舞うメディアによって正しい教会運動が多大な被害を受けている」とし「健全なクリスチャンのメディアがあれば異端を擁護していると言って公的信頼を裏切るメディアが毒キノコのように育っている。このような渦中で、インターネットメディアであるニュジョが韓国の教会に仕えるよりむしろこれを攻撃する姿を見せており、特に同性愛を強く擁護する記事を多数掲載している。このようなメディアを多くの教会が後援したりもする。これに対して、総会が明確に分別し総会に属する教会と信徒らが被害を受けないよう調査を通して、その結果を明らかにしてほしい」と「ニュジョ調査」を請願した。

直前会期総会役員会は、「インターネット新聞ニュジョが教会を攻撃して崩すことの先頭に立つ姿を見せ、聖書に絶対に反する同性愛を積極的に擁護している」とし「ニュジョが反聖書的、反キリスト教的であるにもかかわらず、複数の教会がニュジョを後援している。これについてニュジョが健全なキリスト教メディアであるかどうかを研究調査するよう請願する」と述べた。

一方、△韓基総(韓国基督教総連合会)の異端擁護団体の規定とジョン・グァンフン代表会長異端擁護規定請願、△愛の洗礼教会チョン・ドンス牧師の異端性研究請願件はそれぞれ異対委と高神大院教授会が引き受けて1年間研究した後、次回の総会で報告することにした。

2019年9月12日木曜日

韓国キリスト教界、クリスチャントゥデイと張在亨牧師の疑惑解消を再確認

2019年9月11日付けの韓国クリスチャントゥデイの記事を紹介します。原文は"교계, 본지와 설립자에 대한 의혹 해소 재확인"です。http://www.christiantoday.co.kr/news/325273

韓国キリスト教界、本紙と創始者の疑惑解消を再確認

イ・デウン記者   dwlee@chtoday.co.kr   |   入力:2019.09.11 22:09
本紙と本紙設立者張在亨牧師の疑惑がすべて解消されたことが韓国の主要教団及び連合機構によって再確認された。

この疑惑は、すでに数年前韓国キリスト教界の決定と世俗法に基づいた判決などを通して事実無根であると終結したが、昨年末ニュースNジョイが本紙を陰湿な攻撃するために偽りの証人と偽りの証拠すら動員し、再点火を試みた。これに対して本紙が法的対応をするために、最近行われた主要な教団や組織の指導者との交流と対話を通して、ニュースNジョイの報道は虚偽であることが判明した。

まず、韓国教会連合(CCIK)が張牧師を異端と規定したとのニュースNジョイ報道について、本紙はCCIK側に事実確認を要請する公文書を送った。これに対しCCIKは答申し、異端と規定したことはないと明らかにした。

これにとどまらず、CCIKのチェ・グィス事務総長は、韓国長老教総連合会のソン・テソプ代表会長と共に8月末ロサンゼルスとニューヨークで開催された行事に出席するため、米国を訪問した時、大韓イエス教長老会合福のジャン・シファン総会長とソ・イルクォン事務総長の仲介で張牧師が奉仕する、ワールド・オリベット・アッセンブリー(WOA)本部を訪問し、張牧師と歓談の時間を持った。

▲(左から順に)大韓イエス教長老会合福ジャン・シファン総会長、CCIKチェ・グィス事務総長、張在亨牧師、韓国長老教総連合会ソン・テソプ代表会長、同合福ソ・イルクォン事務総長

▲張在亨牧師(写真右)が、ワールド・オリベット・アッセンブリー教団を訪問した韓国長老教総連合会ソン・テソプ代表会長(写真中央)とCCIKチェ・グィス事務総長に執務室で自身の働きについて紹介


この席でチェ牧師とソン牧師は張牧師に関連する各種懸案について質疑し、張牧師はこれに率直に答え、自分の信仰を告白するとともに教団の世界宣教の働きを紹介した。これに対しチェ牧師は「WOAの宣教活動が韓国教会の宣教グローバル化をなすために絶対的に必要だ」と高く評価し、(WOAとCCIKの)双方が宣教の次元で交流の継続をすることにした。

また、ニュースNジョイは大韓イエス教長老会高神が張牧師についてはまだ問題視しているのかのように報道したが、事実確認の結果高神は、2015年9月の第65回定期総会で張牧師の所属教団である大韓イエス教長老会合福が送付した張牧師交流禁止取り下げ要求の件を受け入れることにするとした類似キリスト教研究委員会(当時委員長パク・スマン牧師)の報告をそのまま受け入れ、事案を終結させた。高神教団はこの事実を、同委員会の議事録と総会資料集を通して再度確認させた。

大韓イエス教長老会統合の異端対策委員会は、9月5日に韓国教会百周年記念館で本紙前現職社長が出席する中、対話の場を設けた。統合教団の異端対策委員会が本紙を相手に懇談会を持ったのは今回が初めてであり、この場では非常に意味のある生産的な対話がなされた。統合教団の異端対策委員は、特に本紙には問題がなく、張牧師の再臨主疑惑はすでに解消されたという点を明確にした。

ただし、これらの張牧師の統一教会関連可否について釈明を要求し、これに本紙は韓国基督教総連合会(CCK)が2004年と2005年の2回に渡る綿密な調査を通して「嫌疑なし」とし、現在統一教会といかなる関係もないことを明確に示した資料と張牧師の信仰告白文などを提示した。当時CCKは分裂前であり、異端対策委員会には統合教団から派遣された委員も参加し張牧師も積極的に釈明した。本紙は、統合教団の異端対策委員会が(法廷での)疎明に必要な資料を要求すれば、いつでも提供する方針であることを明らかにして懇談会を終えた。
















▲(左から順に)CCIKの公文書、高神教団総会の報告書、CCKの公文書。

本紙に対するこれと同様の誹謗と疑惑提起は、2009年K某牧師が、自分が属している協会の名前で記者会見を開き、再臨主疑惑を悪意を持って提起したことに触発され、この事案が韓国キリスト教界の葛藤と分裂に政治的に利用され、本紙に大きな被害を与えた。

これは、最終的に教会法的にまた、世俗法的に真実が明らかになり誹謗者らが処罰を受けて終結したが、最近ニュースNジョイがこれ歪曲し、再び本紙を誹謗した。しかし、今回このように韓国の主要な教団と連合機構が疑惑が終結したことを公式文書などを通して事実確認されたことにより、当該事案の終結が再確認された。

2018年12月29日土曜日

カルトプログラミングとは何か

 カルトではなかった教会に通っていて、その後様々な事情で通わなくなった人たちにあとから連絡をとって脱カルト牧師がカルト脱会者に施す脱洗脳プロセスと同様の手法で「あなたがいた教会は実はカルトであったのだ」という教え込みを繰り返しほどこし、最初はカルトであるとの認識をもっていなかった彼らの認識を事後変更し、過去を再解釈させ、「自分がいた教会はカルトであったのだ」という新しい過去認識を持たせること。

これがクリスチャントゥデイが定義した「カルトプログラミング」の概念です。

健全な教会を陥れて評判を傷つけ信徒を離反させ、「カルト冤罪」を被せられる事件は国内外で複数これまで起きています。しかし、上記のような概念に、名前がつけられた事例は存在しません。このため新概念を呼称するための名称が必要であると判断して、「カルトプログラミング」という単語を造語したものです。これに関連してカルトプログラミングを施す脱洗脳手法の実行者を、「カルトプログラマー」とも呼称することとします。

クリスチャントゥデイにカルトの冤罪を被せようとしている差別扇動者らは、カルトプログラミングをしています。カルトプログラミングを施された人を集めて「ビオラの会」と称する会を作り上げさえしました。単に教会に来なくなった事情があった人を、粉飾して脱会者に仕立て上げているわけです。ティラビアを輸入してきて、「鯛」のラベル貼り付けて、消費者にあたかも、日本近海で漁獲された鯛のように思わせるのと方法論的には同じです。

クリスチャントゥデイの記事、「カルトプログラマーの虚偽情報に基づいて異端フレーム工作に加担したキリスト新聞」は、このようなカルトプログラミングの事例について報じたものです。

正当なカルトに対する告発と、不当なカルト冤罪は似て非なるものですが、表面的には同じように見えます。だから、殺人冤罪でも、痴漢冤罪でも、どんな冤罪事件にも言えることなのですが、カルト冤罪も極力防止されなければなりませんし、そのために丁寧な事実検証と双方からの聞き込みは必要です。カルトプログラミングを施す者らは最初からカルト冤罪を被せる目的を持っており、その手法は被害者を捏造する欠席裁判そのものです。

2018年12月15日土曜日

火をもって答える神


今朝、寒かったので暖炉の火で温まりながらいろいろ考え事をしていました。

そして昨今のキリスト教界に思うところがあり、上記のツイートをしたわけですが、事情をよく知らないクリスチャンの方々は「何のこと?」と思われるだろうと思いますので、以下にその意味を詳しく書こうと思いました。

これは日本のキリスト教界におけるクリスチャントゥデイ異端捏造問題( https://nehemiaharchives.blogspot.com/2018/12/blog-post.html )とその背景にあるキリスト教のメディアを自称しつつ金日成を救世主として崇拝する主体思想派の正体を隠して韓国の福音派に侵入し、教会の弱体化と破壊活動を行ってきた扇動機関、ニュースNジョイの問題( https://nehemiaharchives.blogspot.com/2018/12/n.html )について述べたものです。

これを考えるとき、第一列王記18章17節から40節が思い起こさせれました。
17 アハブがエリヤを見るや、アハブは彼に言った。「これはおまえか。イスラエルを煩わすもの。」
18 エリヤは言った。「私はイスラエルを煩わしません。あなたとあなたの父の家こそそうです。現にあなたがたは主の命令を捨て、あなたはバアルのあとについています。
19 さあ、今、人をやって、カルメル山の私のところに、全イスラエルと、イゼベルの食卓につく四百五十人のバアルの預言者と、四百人のアシェラの預言者とを集めなさい。」
20 そこで、アハブはイスラエルのすべての人に使いをやり、預言者たちをカルメル山に集めた。
21 エリヤはみなの前に進み出て言った。「あなたがたは、いつまでどっちつかずによろめいているのか。もし、主が神であれば、それに従い、もし、バアルが神であれば、それに従え。」しかし、民は一言も彼に答えなかった。
22 そこで、エリヤは民に向かって言った。「私ひとりが主の預言者として残っている。しかし、バアルの預言者は四百五十人だ。
23 彼らは、私たちのために、二頭の雄牛を用意せよ。彼らは自分たちで一頭の雄牛を選び、それを切り裂き、たきぎの上に載せよ。彼らは火をつけてはならない。私は、もう一頭の雄牛を同じようにして、たきぎの上に載せ、火をつけないでおく。
24 あなたがたは自分たちの神の名を呼べ。私は主の名を呼ぼう。そのとき、火をもって答える神、その方が神である。」民はみな答えて、「それがよい。」と言った。
25 エリヤはバアルの預言者たちに言った。「あなたがたで一頭の雄牛を選び、あなたがたのほうからまず始めよ。人数が多いのだから。あなたがたの神の名を呼べ。ただし、火をつけてはならない。」
26 そこで、彼らは与えられた雄牛を取ってそれを整え、朝から真昼までバアルの名を呼んで言った。「バアルよ。私たちに答えてください。」しかし、何の声もなく、答える者もなかった。そこで彼らは、自分たちの造った祭壇のあたりを、踊り回った。
27 真昼になると、エリヤは彼らをあざけって言った。「もっと大きな声で呼んでみよ。彼は神なのだから。きっと何かに没頭しているか、席をはずしているか、旅に出ているのだろう。もしかすると、寝ているのかもしれないから、起こしたらよかろう。」
28 彼らはますます大きな声で呼ばわり、彼らのならわしに従って、剣や槍で血を流すまで自分たちの身を傷つけた。
29 このようにして、昼も過ぎ、ささげ物をささげる時まで騒ぎ立てたが、何の声もなく、答える者もなく、注意を払う者もなかった。
30 エリヤが民全体に、「私のそばに近寄りなさい。」と言ったので、民はみな彼に近寄った。それから、彼はこわれていた主の祭壇を建て直した。
31 エリヤは、主がかつて、「あなたの名はイスラエルとなる。」と言われたヤコブの子らの部族の数にしたがって十二の石を取った。
32 その石で彼は主の名によって一つの祭壇を築き、その祭壇の回りに、二セアの種を入れるほどのみぞを掘った。
33 ついで彼は、たきぎを並べ、一頭の雄牛を切り裂き、それをたきぎの上に載せ、
34 「四つのかめに水を満たし、この全焼のいけにえと、このたきぎの上に注げ。」と命じた。ついで「それを二度せよ。」と言ったので、彼らは二度そうした。そのうえに、彼は、「三度せよ。」と言ったので、彼らは三度そうした。
35 水は祭壇の回りに流れ出した。彼はみぞにも水を満たした。
36 ささげ物をささげるころになると、預言者エリヤは進み出て言った。「アブラハム、イサク、イスラエルの神、主よ。あなたがイスラエルにおいて神であり、私があなたのしもべであり、あなたのみことばによって私がこれらのすべての事を行なったということが、きょう、明らかになりますように。
37 私に答えてください。主よ。私に答えてください。この民が、あなたこそ、主よ、神であり、あなたが彼らの心を翻してくださることを知るようにしてください。」
38 すると、主の火が降って来て、全焼のいけにえと、たきぎと、石と、ちりとを焼き尽くし、みぞの水もなめ尽くしてしまった。
39 民はみな、これを見て、ひれ伏し、「主こそ神です。主こそ神です。」と言った。
40 そこでエリヤは彼らに命じた。「バアルの預言者たちを捕えよ。ひとりものがすな。」彼らがバアルの預言者たちを捕えると、エリヤは彼らをキション川に連れて下り、そこで彼らを殺した。
 21節の「エリヤはみなの前に進み出て言った。『あなたがたは、いつまでどっちつかずによろめいているのか。もし、主が神であれば、それに従い、もし、バアルが神であれば、それに従え。』しかし、民は一言も彼に答えなかった。」に突き当たったとき、「しかし、これはがっかりだな。どれくらい事なかれ主義なんだよ。いつの時代も同じか。」と思ってしまいました。日本のクリスチャントゥデイは韓国クリスチャントゥデイの以下の報道を紹介したのですが、日本のキリスト教界からはまだ一言も答えがないように思えたからです。
しかし、エリヤの時代もバアルの預言者が450人もいればビビって反対の声をあげるどころじゃない雰囲気だったというのは想像できます。だからイスラエルの民に行動する勇気を与えるためにエリヤは提案をしたのでしょう。バアルという偶像を拝むのを止め、火をもって答える神様を畏れ、拝むという行動を取る勇気与えるための神明裁判の提案でした。

今回の韓国CTの報道は「バアルの預言者たちを捕えよ。ひとりものがすな。」の声そのものだと思います。これはイスラエルの民に向かって発せられた声です。

「ニュースNジョイの金日成を偶像崇拝する預言者たちを捕らえよ。ひとりものがすな。」

これだと思います。最初は黙っていたイスラエルの民も神様の火を見たらバアルの預言者を捕まえるというアクションを取りました。大韓イエス教長老会高神教団がその良い例だと思います。今高神教団では主体思想派狩りが敢行されているそうです。これが自浄というものであり、イエス・キリストが細縄を作って両替人を追い出した行為が象徴するものだと思います。

今回ニュースNジョイの主体思想派主導を裏付ける大量の物的証拠が出てきたのは本当に神様が火を送ってくれたのに等しい奇跡でした。韓国のキリスト教界はそれがどんな火なのか見ただけでわかったということです。

日本のキリスト教界がこの火をどう見るか?これが今問われている問いなのでしょう。神様からすると、「私はあなたの祈りを聞き、火を送った。あなた方はどうするのか?」って聞いてるわけだと思います。

「金日成を偶像崇拝する連中がのうのうと福音派のクリスチャンのふりをして、それを福音派が今まで受け入れられてきたが、今ようやく証拠があがってバレて排斥されている」という事実。

日本のキリスト教界はこれをどう見てどう対処するのでしょうか?

特に福音派。

これは、根田さんのキリスト教界における生死と密接に関わっているから非常に答えを出しにくい問題でもあります。

例えば、ある日本の教団が、
ニュースNジョイについての声明 
○月○日
韓国キリスト教界で明らかにされたように、ニュースNジョイは主体思想派の金日成偶像崇拝者で、戦前の天皇崇拝者の国家神道と何ら変わるものではありません。むしろ福音主義の革を被ってキリスト教の破壊をしようとしている狼だという点で、キリスト教にとっては国家神道よりもさらに悪質な勢力です。このため、本教団はこれと内通、協力、擁護、利用し、キリスト教を弱体化させ、破壊し、主体思想を肯定的に受け取るようキリスト教界を扇動する行為に加担する者が教団加盟の教会にいる場合、該当者の所属教会の教師がこれを止めるよう訓戒し、従わない者はこれを改めぬかぎり教会籍を剥奪することを、役員会によって決定しました。主にありて。
文字通りこうじゃなくても、このような見解や声明を出せるなら、その教団は韓国のキリスト教界もしくは他国のキリスト教界から正常だと判断されるでしょう。しかし、根田さんが死に物狂いで「クリスチャン新聞でXXと書きますよ」などと脅迫と根回しを繰り返し、その教団の意思決定に介入し、万が一「ニュースNジョイはキリスト教メディアです」などという血迷った見解の声明を出させたら。すべての教団に根田さんがそういう根回しをして成功したら、日本のキリスト教界、特に福音派にはたぶんもう未来はないと思います。

こういう考えをある福音派の牧師先生に話したところ、「そういう声明があったら異議を唱えます。」とおっしゃってくださいました。

それでも僕が「日本ホーリネス教団の意思決定に根田さんが介入して実際そういう声明が出るのがあり得るから怖い。」と申したところ、「その時は徹底的抗戦します。」ともおっしゃってくださいました。ガッツがありますね。

その先生は「ニュースNジョイはインチキカルト的メディアである証拠は多数出ております。CTが異端カルトである証拠は皆無。そういうことです。根田はグルなのか、そうでなかったら目が曇っているということ。エレミヤの時代と同じ状況と言えると思いますね。偽預言者による平和宣言とか。」ともおっしゃっていました。

根田さんはニュースNジョイ主体思想派暴露報道「以降」、「ニュースNジョイはキリスト教メディア」などという主張を繰り返しています。

ニュースNジョイに「金日成秘密裏偶像崇拝罪」と「福音主義キリスト教詐称煽動破壊罪」の罪状を突きつけた瞬間、ニュースNジョイを嬉々として引用し、無批判無検証に利用し、CTを異端に祭り上げた根田さんにも同じ罪状が突きつけられること。これが福音派のジレンマになるかもしれません。

根田さんは結局、まだ福音派の「身内」なのだとおもいます。身内を切るのは痛みが伴います。

しかし、今韓国のキリスト教界で始まったニュースNジョイ断罪排斥運動の炎を、鎖国して日本のキリスト教界が防ぐことなどできるのでしょうか?

今回、根田さんが所属する日本ホーリネス教団を始めとする福音派の信徒、牧師、神学者、その他関係者の皆さんには深刻な問題提起をしなければなりません。今福音派はニュースNジョイが燃やされている神の炎を目の当たりにして、根田さんに対して「ニュースNジョイから手を切れ」と説得している過程にありますし、そのような自浄作用が働く様子から希望が見て取れます。

先ほどとは別のある牧師先生は根田さんに対して
「クリスチャントゥデイ問題とは別にして、ニュースNジョイを韓国のキリスト教界で信頼がおけるというご発言は、本当ですか?私は、その逆の評価を、韓国の牧師さんから得ています。
井出さんをかばうつもりは毛頭ありませんが、逆に、井出さんが出してくる情報に対して、ニュースNジョイをかばってしまうと、韓国や日本にいる誠実な牧師や宣教師から、この問題に対して、心が大きく離れていってしまいますよ。『やはり、根田さんが赤旗の取材で意見を寄稿されるということは、やはり確信的な赤だったのか?』という疑念が出てくるなど、日本以上に韓国では強い拒否反応が起こるでしょうから。
政治思想の争いになる前に、福音真理の戦いに戻っていただけませんか?」
とおっしゃっていました。 ニュースNジョイを庇うのはもう無理だということです。

しかし、韓国クリスチャントゥデイとニュースNジョイの戦いと、その代理戦争でもある日本クリスチャントゥデイと根田派の問題提起者の方々の戦いは政治思想の争い「だけにとどまりません」。確実に福音真理の戦いでもあります。なぜでしょうか?ニュースNジョイがキリスト教界を騙し、思想化工作を通してキリスト教の弱体化を進める細胞組織、扇動組織だからです。

福音真理をニュースNジョイを放置してキリスト教が弱体化させられ、多くのクリスチャンが金日成主義者に改造されるのをクリスチャンが、牧師が、神学者が手放しに放置したら福音真理を守れるのですか?いいえ。守れません。だから韓国のキリスト教界は今断固としてニュースNジョイを排除に向けて動いているのです。ニュースNジョイとの戦いは政治思想の争いであり、同時に、福音真理の戦いなのです。そして韓国クリスチャントゥデイと日本クリスチャントゥデイは先陣を切って、矢面に立って、この戦いを戦っているのです。

根田さんが頑固にニュースNジョイ擁護の立場を死守するなら、日本ホーリネス教団は膿を切り捨てる措置をとるべきではないでしょうか?日本ホーリネス教団だけではありません。いのちのことば社、日本福音主義神学会、日本ローザンヌ運動、JTJ神学校、その他根田氏が所属するすべての団体、特に福音派の団体は、ニュースNジョイについて現時点での、暴露報道以後の、立場を表明するべきではないでしょうか?目をつむって、聞こえないふりをして、知らないふりをして、これを通り過ぎることはもうできないと思います。

そして、根田さんがニュースNジョイを擁護し続けるのならば、根田さんを諭し、諌め、訓戒し、勧め、丁寧にニュースNジョイから手を切るように導かなければなりません。それでも根田さんがニュースNジョイを擁護するなら、痛みを伴ったとしても、根田さんを排除せねば、ニュースNジョイが賛美、崇拝する金日成を現人神として国体の中心に据えた、朝鮮民主主義人民共和国の圧政の元で、日々虐待され、苛烈な人権侵害を受け、動物以下の存在として扱われ、毎日残虐に殺され、殉教していくクリスチャンの兄弟姉妹に、私達は何と弁解すれば良いのでしょう?

僕はアメリカの福音派に属するクリスチャンとして、部外者の目でこの状況を見ています。同時に今は属していないとしても、僕の信仰的基礎を形作る場所であった日本の福音派には恩義があるため、これを思っておせっかいかもしれませんがものを言います。韓国のクリスチャンとも縁があるため、韓国の福音派の現状が刻一刻と耳に入ってくるため、危機感を感じています。

日本の福音派には友人も人脈も名声もない石のような存在だが、叫びたい。「バアルの預言者たちを捕えよ。ひとりものがすな。」と。

2018年12月10日月曜日

韓国CTとニュースNジョイの因縁

一見関係のない2つの別々の問題に見える「クリスチャントゥデイを異端に仕立て上げてキリスト教界から抹殺しよう」という問題と、「ニュースNジョイは主体思想派のキリスト教弱体化工作のための扇動組織である」という問題。最初は何がきっかけだったのか?っていうところを見ると、つながってくるものがあります。

1.宗教マフィア

大韓イエス教長老会統合教団の崔三卿牧師という自称異端専門家、異端鑑別師を名乗る人が3人の同種の人たちと韓国の様々な教会を訪れて「あなたの教会を守るために異端対策をしてあげよう。だから異端対策費用としてXXX万ウォンを払ってください」というビジネスをしていました。中には払えない牧師や払いたくない教会がありました。「いやそんなことしなくていい。帰ってください」と言った牧師はニュースNジョイに女性スキャンダル、異端疑惑、金銭問題などを報道され、韓国のキリスト教界から「正義の名のもとに」抹殺されました。実はニュースNジョイの捏造だったのです。自分の教会の牧師が失脚し、教会が潰され、自分の教会を失った信徒は悔しさと悲しみに暮れます。崔三卿牧師は異端対策費というみかじめ料を徴収する「宗教マフィア」だと呼ばれるようになっていました。

2.作戦会議

その後韓国クリスチャントゥデイが大韓イエス教長老会合同福音教団の張在亨牧師によって創立されます。記者は世間知らずの若者です。ただ正義感にあふれて突っ走る人が何人かいたようです。ある日クリスチャントゥデイに電話録音の音源が届けられました。崔三卿牧師とお仲間の宗教マフィアが正統教会の牧師Aをどのようにして異端に仕立て上げるのか作戦会議をする電話でした。オウンゴールですね。自分で異端捏造の手順を語ってるんですから。この時点で張在亨牧師を批判する人は韓国のキリスト教界にはだれもいませんでした。もちろん以前統一協会やその関連団体にいて、そこを出て正統な教会の牧師をしている人は多くいました。ただ、暗黙の了解として互いにそのような過去は触れないというエチケットのようなものがあったようです。

韓国クリスチャントゥデイにもたらされた崔三卿牧師を告発する電話音源は他の多数のキリスト教メディアにもすでに送ってありましたが、ニュースNジョイによる報復捏造報道を恐れて誰もこれを公開し、批判的に報道するメディアはありませんでした。何も知らないで驚愕した韓国クリスチャントゥデイの記者以外は。韓国クリスチャントゥデイにある記事が掲載されました。電話録音を詳細に記述し、正統な牧師をどのように異端として捏造するのか協議し、次のステップを整え、方向性を決める様子が暴露されました。他の新聞が報じないのでスクープになってしまいました。韓国のキリスト教界がざわつきます。崔三卿牧師やニュースNジョイなどの被害者らは内心「よくぞやってくれた」と思いつつも、「大丈夫か、標的にされたらひとたまりもないのではないか?」と心もとない思いもあったそうです。

3.殺れ

崔三卿牧師がある日いつものように異端捏造をしようとして気づくと韓国クリスチャントゥデイにそのことがバラしてありました。小悪人なら焦って震えるのですが、自分のメディアを従え、自分が黒といえば白も黒くなる権力者は一味違います。崔三卿牧師は怒りに燃え、「この若造が。人の領域(シマ)あらしやがって。まあいい。こんな無名の新聞すぐに潰してやるから。」崔三卿牧師はいつものようにニュースNジョイの記者に連絡をしました。「次はクリスチャントゥデイだ。何か探せ。そして殺れ。」この瞬間から、崔三卿牧師とニュースNジョイは韓国クリスチャントゥデイと決して共存できない、どちらかが生き残り、どちらかが死ぬまで死闘を繰り広げる関係になりました。韓国クリスチャントゥデイの報道が「正しい」ことになれば崔三卿牧師は社会的に死ななければなりません。異端捏造の暴力という剣によって韓国クリスチャントゥデイのペンを折れ。これが崔三卿牧師の殺害命令だったのです。

4.ペンと剣

韓国クリスチャントゥデイのあら捜しをしますが、金銭問題、女性問題、どちらもクリーンでした。残る選択肢は異端捏造。設立者である張在亨牧師の経歴、発言、教えの内容、数百ページの文章をニュースNジョイ記者は漁ります。張在亨牧師は若い頃統一協会の外郭団体でキリスト教の福音宣教をしていたことがわかりました。「やった。見つけた。」ニュースNジョイの記者は使命感に溢れます。主体思想の勝利のためにまた一人牧師と、新参のキリスト教メディアを社会的に抹殺できそうだ。キリスト教の弱体化に貢献できそうだ。こうして作られたのが張在亨牧師統一協会前歴報道でした。ただ、今回の敵は違いました。安々と殺されてたまるかと血気盛んな若者が反論を報道し、ペンで対抗してきました。

5.「客観的な第三者」

崔三卿牧師が異端対策委員会の相談室長を務める韓国基督教総連合会(CCK)では、崔三卿牧師の発案により張在亨牧師の異端調査が開始されました。「ニュースNジョイが疑惑を報じているから調査せよ。」と自作自演を異端対策委員会の会議で発案します。このようにして、張在亨牧師は宗教裁判に引き出されました。ニュースNジョイはこれみよがしに報道します。記事は「CCKが異端疑惑で張在亨牧師を調査」です。マッチポンプにも程があるのですが、あくまで客観的な第三者を装って大々的に報道するのが異端捏造のこつだそうです。

根田さんが日本のクリスチャントゥデイを抹殺するための口実を探していたのがちょうどこのころでした。それでJEAが55の加盟教団に送ったFAXの内容が以下のように定まったということです。


日本福音同盟 Japan Evangelical Association
101-0062 東京都千代田区神田駿河台2-1 OCCビル内
TEL 03-3295-1765 FAX 03-3295-1933 E-mail office@jeanet.org
2004年6月17日
JEA加盟団体各位
JEA協力団体各位
主の御名を賛美いたします。
最近、いち報道機関として活動を始めた『クリスチャントゥデイ』に関して、さまざまな問い合わせが皆さまからございました。数ヶ月間、調査結果を待っておりましたが、一昨日、韓国の新聞社「韓国基督公報」を通じて次の内容の事が明らかになりました。

韓国クリスチャントゥデイ新聞の常任理事、張在炯牧師は、統一協会の核心メンバーであることが判明。このことについての記事が韓国のオンライン新聞であるNews N Joyに出ている。基督公報の取材によれば、海外ネットワークとして日本と中国に力を入れているらしい。張在炯牧師は現在合同福音教団の総会長ですが、韓国基督教総連合会から異端として調査中である。(クリスチャン新聞提供)
上記の調査報告を深刻に受けとめ、JEAは今後、『クリスチャントゥデイ』の取材を一切受けないことといたしました。その事を関係者の皆様にご報告いたします。
主にありて
理事長 小川国光
総主事 具志堅聖

根田さんは崔三卿の保身と、ニュースNジョイのキリスト教弱体化工作のために用意した矢を知ってか知らずか、日本のクリスチャントゥデイに向かって放ったということです。


6.コインの裏と表

張在亨牧師は韓国キリスト教総連合会の異端対策委員会において、「証拠がなく事実でなく、異端性が全くない」と判断され、無罪放免となりましたが、結果これが冤罪であるため、責任者の処罰を求めますが、CCKの指導者らに「どうか穏便にしてほしい」となだめられて偽りの告発者らを赦しました。

一方崔三卿牧師は後に自分が異端であることが判明してCCKを追放されました。ニュースNジョイは今まさに炎上しています。コインの表と裏のように対象的な結末に終わりましたね。神様のどんでん返しはこういうものではないでしょうか?

最後に印象的なエピソードをひとつ。

宗教裁判の検察官よろしく崔三卿牧師が張在亨牧師を調査するときに、崔三卿牧師は面と向かって金持ち自慢をしたそうです。自分がいかに金が多いかを誇る崔三卿牧師はこう口走ったそうです。「ニュースNジョイの記者にあんたのことを調査させるのに3000万ウォンもくれてやったんだよ」賄賂を払って捏造記事を書かせてたことを自分から言ってしまいました。オウンゴールです。

書いていてバカバカしくなるほどの汚い話しですが、韓国のキリスト教界の腐敗した現実です。

ニュースNジョイの問題がクリスチャントゥデイの疑惑問題とはコインの裏と表の関係にあることがおわかりになったでしょうか?

ニュースNジョイ問題 フェイクニュースを信じるのか、連合機関と裁判所の判決文を信じるのか

韓国クリスチャントゥデイの10日付けの記事の翻訳を紹介します。

原文:http://www.christiantoday.co.kr/news/318310


ニュースNジョイを調査した専門家チーム、大型不正ゲート暴露目前

本紙は最近ニュースNジョイの背景にある金日成の主体思想を崇拝する勢力について複数回にわたって深層報道したが、ニュースNジョイはその内容について一言も否定できず、本紙が何の根拠もなく「従北のフレーム」をかぶせようとしているのだと言い張っている。何がそんなに急だったのか、礼拝もささげていないのか、ニュースNジョイは主日の9日、話にならない午後3時30分ごろと9時ごろ、長文の記事を2つも続けて掲載した。

そうしながらニュースNジョイは、日本にまで行って取材をしてきたとフェイクニュースや匿名の人物の情報、その正体と出どころを知ることができないノートを持ってきて、本紙設立者である張在亨牧師の疑惑提起をしているが、その内容はすべて当の昔の2013年、虚偽の事実として法的な判決を受けた(関連記事リンク)。すでに虚偽事実の流布者らが敗訴し、裁判所の命令により、1千万ウォンの賠償金も納付して、自分たちが掲載した誹謗をすべて削除した事件の文献にある内容をもって、いきなり疑惑を再点火しようとしていることが正気なのか?

裁判所の明確な判決があるにもかかわらず、敗訴したことがないと主張することもやはりフェイクニュースだ。なぜこのようなことが起こっているのだろうか?日本社会の文化は、裁判の結果については非常に厳重なので敗訴した側は強力にその責任を追及されるため、虚偽事実流布者たちは、何とかして責任を逃れるために局面転換を図っているためだ。しかし、法的に終結したので、いくら再点火させようと数年間必死になっても再点火できてない。

この事件について、日本国内で陰湿な攻撃を主導した人物は、すでにきれいに謝罪したが、これは非常に勇気があり、素晴らしい姿勢だ。本紙は必要に応じて、これを後日公開する方針だ。その後も追従者らが、追及が恐ろしくて問題を起こし続けてきたが、これ以上国に恥をかかせず、公に謝罪せよとの教会世論の圧力を受けている。

本紙の取材によると、日本では張牧師所属教団の教会はすべて健全な信仰を持っており、いわゆる「脱退者」は存在しない。出席教会を移したり、離れることは、個人の信仰の自由に関わる問題であり、キリスト教会内で数多く起きていることにもかかわらず、「脱退者」と表現することも問題だ。この単語を使うこと自体が異端操作プログラミングをする者たちの典型的な手法だ。

ニュースNジョイが取材のために日本で会った人物らも、嫌韓派人種差別主義者、正体を隠した匿名の人物、共産党機関紙のインタビューを受けた前歴がある人物など、その面々は見物だ。このような問題を知って会ったのか、知らずに会ったのかは分からないが、知らずに会ったとしたら教える意向がある。だが、知った上で会ったなら、責任を免れるのは難しいだろう。

ニュースNジョイは聖なる家庭を作ろうという趣旨の礼拝についても、「合同結婚式」だと言い張って、統一協会のフレームをかぶせようとするが、これもまた韓国基督教総連合会(韓基総)の調査でいちいち写真対比をした結果、虚偽事実と明らかになった。世界的規模で成長した教団の教会について、このようなとんでもない陰湿な攻撃をすると、いったい誰が信じるだろうか?

この事案は、韓国でもやはり教会法的に社会法的にすべて完全に終結した。まず、韓基総は数年にわたる調査の末、張牧師に対して4回にわたって何の嫌疑もないとの結論を下した(該当結果についての韓基総公文書)。その当時、韓基総は韓教連と分裂する前で、合同と統合など、すべて主要な教団がそこに加入しており、韓基総は名実共に韓国教会を代表する連合機構だった。張牧師を陰湿に攻撃した側も調査に加わり、すべての資料を提出して主張を展開した上で出てきた結果だ。

張牧師自らも韓国と日本と米国で複数回信仰告白を明らかにしており、疑惑についても確実に否定した(2008年6月に韓国クリスチャントゥデイに掲載した信仰告白文2012 年10月、韓国福音主義協議会の指導者たちと一緒にした記者懇談会での信仰告白)。従って、これに対する疑惑は完全に終止符を打ったのだ。

さらに重要なのは、本紙の創設者は、すでに本紙と法的に何の関係もない米国在住の神学者であるという点だ。彼に対して再臨主異端という陰湿な攻撃を国内で最初に掲載したドゥルソリ新聞も、やはりすでに法的に有罪判決を受けた(関連記事リンク)。それでもそれ以上の証拠が必要なのか?

また、ニュースNジョイは今、のんびりすでに終結した他人事に興味を持つ時ではない。今ニュースNジョイは教界内に浸透した主体思想追従者らの細胞組織なのかという論難―ある牧師はニュースNジョイを教界に入ってきた「トロイの木馬」と表現した―について立場を表明できていない。なぜ、そうだとしたら「そうだ」、あるいはそうでなければ「そうではない」と答えないのか?

「私たちはそのような信仰を信じていないし教えたこともない」と言って、北朝鮮の金日成主体思想と全体主義独裁体制について非難したら良いのではないか?張牧師がすでに複数回行ったように、公に信仰告白をしたらきれいに整理される問題ではないか?ところが、答えずに、「従北フレーム」だと言ったり、「日本から何か出てくるのを防ごうとしている」と言ったりすることは、論点をかなり逸脱したものだ。

本紙がそもそもこの事件について深層取材と報道を始めた理由は、ニュースNジョイの大型財政不正スキャンダルについて告発するためであった。本紙はニュースNジョイの財政問題について10年前も報道したが、最近、この問題が再び集中的にあらわになった。

ある保守の人物が国内主体思想追従者らの勢力について非難する内容のユーチューブ動画で、ニュースNジョイの関連機関(財)ハンビットヌリが過去4年間、毎年約30億ウォンに達する後援金を国内有数の企業と団体から受け、そのうちの過去4年間で10億ウォンを超える金額がニュースNジョイに流れていたという事実を暴露した。これについてなぜこれらが教会を破壊する勢力と、金日成を追従する勢力に資金を出すのかと非難が殺到した。これで現在、専門家らを中心としたタスクフォースが構成され、ニュースNジョイの財政問題について集中的な研究が進んでおり、その結果が本紙に続けて情報提供されているが、これは実にニュースNジョイの存続を左右するほどの内容だ。

特に本紙の情報提供者らは、教会が金日成追従勢力の実体を知らずに後援しているのであれば、自分も知らないうちに悪の勢力を助けることなので、この問題を赤裸々に公表すべきだと口をそろえている。ニュースNジョイは、このような自身の梁(はり)を先に見るべきで、なぜ何もない他人のちりを探そうと遠い道を行き来しながら苦労するのか、哀れでしょうがない。さらに本紙がニュースNジョイについてこれまで報道したことは、今後提起する問題に比べれば氷山の一角にすぎない。

日本福音同盟のある重鎮牧師は「普通、日本の左派は、自分たちがあちこち火をつけておいてから『火事だ!』と叫ぶという点に注目するように」と話し、「だからこのような戦いをするために、揺れることなく断固とした心を持って最後まで戦うべきだ」と助言した。

ニュースNジョイの実体について本紙の記事が出て以降、実に多くの牧会者と信徒からこれを支持するとの連絡が来て、業務が麻痺するほどであった。これは、ニュースNジョイがどれほど多くの問題を持っており、これにより、どれほど多くの人々がこれまで苦しんできたのかを如実に示している。

ニュースNジョイがただ本紙が指摘する問題にのみ答えれば、あとは読者が判断することだ。しかし、ニュースNジョイはなぜ指摘された問題について語らずに、米国の牧師を引っ張り出して、非難を浴びせて感情的に対応しているのか、このように論点を曇らせる姿勢が、果たして事実究明に何の効果があるのか?本紙は、このような反キリスト教偶像崇拝勢力に対して断固対抗し、目をつぶらずに、ただ神と読者だけを見つめて、韓国教会の前にその真相を究明する。

2018年12月7日金曜日

クリスチャントゥデイ異端捏造問題

根田祥一氏は僕との対話の中で「あなたが『根田捏造説』の発信元だったという事実を否定しないんですか? できませんよね、証拠を握っているんですから。そうやって恥の上塗りしていると、自分の吐いた唾が自分に降りかかってきますよ。」と述べました。

論理も理性も感じられない感情的でその場の思いつきで出たような言葉ですが、根田氏のこの言葉への応答を準備する中で一つ考えさせられました。

人は自分の口から出した裁きの言葉によって裁かれる。この言葉は2000年前のそのとき、パレスチナの地でなされたイエス様の発言の記録に留まることなく、今の時代この場所で実際に神様の起こす出来事を通して神様の言葉が生きていることを証明する神様の力そのものなのだと。

『根田捏造説』よりはむしろ『ニュースNジョイ捏造情報根田輸入事実』と呼ぶほうが正確でしょうがどっちにせよ、初耳の人には背景を含めて最初からきちんと説明する必要があると思い、皆さんの理解の助けになるかと思い以下の文を書くことにしました。

1.エレベーター

2004年6月、僕がまだクリスチャンになる少し前の出来事ですが。当時日本福音同盟(JEA)の事務所とクリスチャン新聞の事務所は御茶ノ水クリスチャンセンターのエレベーターに乗れば行ったり来たりできる距離でした。2004年当時クリスチャン新聞の編集長は根田氏です。根田氏はエレベーターに乗りさえすればJEAの事務所に行き、他の人がいない時を見計らって当時の総主事に自分が「調査した」と称する「資料」なるものを見せに行くことが容易にできる状況でした。当時JEAは「いち報道機関として活動を始めた『クリスチャントゥデイ』に関して、さまざまな問い合わせ」を受けており、どういう意思決定プロセスに基づいてかは不明ですが、クリスチャントゥデイについて根田氏が編集長を務める「クリスチャン新聞が」調査することになりました。

JEAの正式な意思決定プロセスである理事会で、クリスチャントゥデイについて調査することを論議し、「意思決定者である理事全員の意見を反映させた上で」調査に踏み切ったのでしょうか?それとも根田氏がJEAの事務所にエレベーターで行って総主事や他の少数の実務者や理事と二人で会話して調査するかしないか、調査するとしたらどのような手法で調査するのかを理事会を通さずに「勝手に決めてしまった」のでしょうか?

2.「編集権」と「公然面」

根田祥一氏が編集権を持ち、報道対象の取捨選択をする権限を持っていた2004年当時、根田祥一氏が何度も選んだ報道対象が、そして好意的にその活動を報道してきたのが西川重則氏です。西川氏は百万人署名運動の事務局長であり、百万人署名運動は革命的共産主義者同盟全国委員会(中核派)が主導する大衆運動であると警察白書に何年にも渡って繰り返し記述されています。

また、西川氏は中核派の労働組合である国鉄千葉動力車労働組合(動労千葉)の集会で連帯のメッセージを伝え、中核派の擁立した政治家である北島邦彦氏や齋藤郁真氏の選挙応援ポスターに顔と名前と肩書を出して連帯を表明し、中核派の機関紙である前進が看板のように活動を伝える人物です。

前進に記述された西川氏の活動や発言には、無神論の共産主義者に対して神の存在を説き、神はいないなどと主張して神を冒涜する罪を指摘し、無神論を捨てて神に立ち返り、イエス・キリストを信じて救われるようクリスチャンとして彼らにメッセージする姿はありません。もちろん前進が報じていないだけで舞台裏ではそのように西川氏が共産主義者を伝道している可能性もありますし、僕はそうであってほしいと願っています。

これら表面に現れる西川氏の行動は西川氏がクリスチャンを名乗りつつも同時に中核派の核心メンバーとして「公然面」で活動する活動家であることを示しています。警察白書などによると中核派は「非公然面」と「公然面」に組織が大別され、「非公然面」は爆弾、ロケット弾、人を殺傷し、物や建物を破壊するための凶器や武器を秘密裏に製造し、数十年に渡って日本国内でテロ、暗殺、放火、爆発事件などを繰り返して行っており、警察はローラー作戦で非公然アジトを摘発し、殺人犯の指名手配をして捜査、逮捕するなど力を入れて毎年対処しています。

中核派は暴力革命を通して日本国内で革命戦争を起こし、戦争で多くの人を殺してでも共産主義革命を達成させることを公に方針として掲げています。

「武器を作り、人を殺し、革命戦争を起こそうとする」という「非公然面」の正体を隠して「公然面」では「戦争反対の平和主義者」を名乗り、戦争に反対するなどの大義名分を掲げて大衆運動を通してできるだけ多くの支持者を得てあわよくば「オルグ」して活動家として取り込む、これが西川氏が事務局長を務める百万人署名運動の実態です。

根田祥一氏はこの西川氏の活動があたかも正義であり、クリスチャン新聞の読者が西川氏の「平和主義者」としての活動を肯定すべきであるかのような印象を与える記事を繰り返し流布してきました。

中核派が百万人署名運動を主導していることを知った上でこのような報道方針を採ったのなら、根田氏はクリスチャン新聞というキリスト教メディアを濫用してキリスト教界を扇動し、クリスチャン世論を無神論の共産主義者の活動に迎合させ、キリスト教界にシンパを大量生産する活動を意図的に行っていたことになります。

もちろん「私は中核派が百万人署名運動を主導していることは知らなかった。私は平和主義者だから彼らの暴力革命路線に知らずにも加担してしまった罪を謝罪し、悔い改める。今までの好意的な記事はすべて取り消し、今後は彼らの目指す革命戦争という人殺し行為に積極的に反対を表明する」と根田氏が表明し、これを実行に移すなら根田氏は自分が「本当に」クリスチャンの平和主義者であることをキリスト教界示すことができるでしょうし、そうであってほしいと僕は願っています。

3.敵を愛せよ

根田氏も西川氏もクリスチャンであると僕は信じたいですし、「彼らがクリスチャンを装った極左活動家である」などと断言するつもりはありません。彼らが「私はクリスチャンです」と信仰告白をすれば僕は証拠など要求せずに受け入れます。根田氏は僕の信仰告白を嘘呼ばわりし、僕を「クリスチャンを装った異端信徒」だと公に断言して日本中のクリスチャンの前で僕を中傷し、僕の信仰を踏みにじっていますが、僕の信じ、従おうとするイエス様は聖書を通して語りかけてくださいます「それでもあなたの敵を愛せよ」と。

だから根田氏が「私はクリスチャンです」という時、根田氏のように「それは嘘でしょう」とは言わず、「わかりました。信じます」と言いたいのです。根田氏という敵を愛するためにすすんで騙される者でいることに甘んじようと思います。「あなたはクリスチャンを自称してキリスト教メディアを濫用し、クリスチャンを自分の政治的イデオロギーに染めるために扇動する活動家だ」と、言うのには十分と思えるほどの状況証拠がありますが、それを言うのをぐっとこらえて忍耐するのが愛であり、復讐を神様に任せることなのかもしれません。

根田氏のように裁きの座に自ら座って断罪する者にならぬよう気をつけ、根田氏が冷静に自分を見つめ直す手助けをしていきたいと思います。

4.死刑判決

発行したばかりのクリスチャントゥデイは非常に保守的な論陣を張っており、明らかに根田氏の作る紙面とは政治的イデオロギーにおいて対立するものでした。万が一根田氏編集方針がキリスト教界を共産主義者の活動に迎合させ、共産主義者の社会運動にキリスト者を駆り立てるために扇動することであれば、クリスチャントゥデイはその目的を真っ向から否定する働きになります。

当然邪魔な存在、消えてなくなってほしい存在、どんな手段を使っても抹殺すべき存在になるでしょう。福音主義のキリスト教界の広告収入のパイの取り分が減るというのもCTに敵対する理由の一つになりうるでしょうが、政治的イデオロギーのほうがもっと根源的な動機である可能性もあります。根田氏の内心のことなので知りようもありませんが、状況証拠や根田氏の報道方針、活動、発言の論理的帰結としては妥当ではないかと思います。

このように2004年の時点でクリスチャントゥデイとクリスチャン新聞は同じ福音派を軸足をとったキリスト教メディア同士ではあっても、政治的イデオロギーにおいては互いの存在を決して受け入れることができないほど深刻な利害対立関係にあった可能性があることがわかります。つまり、JEAは殺すか殺されるかの利害対立にあるクリスチャン新聞に、「クリスチャントゥデイとは何か」を説明させる権限を与えたのです。

「クリスチャントゥデイは言語非道の悪でありキリスト教界から抹殺されて当然」と言わしめる権限です。JEAは福音派のほぼすべての教団が加盟する連合組織であり、事実上日本の福音派教会の最高権威、カトリックでいうバチカンのようなものです。そのJEAの権威によって根田氏が編集長を務めるクリスチャン新聞はクリスチャントゥデイを電気椅子に拘束させてもらい、まんまと電気椅子のスイッチをもらうことに成功し、いつでも死刑宣告と死刑執行をする許可を得たことになります。まるで「こっちが判決文をチェックすることはないから、あなたが自由に書いていいよ」とでも言われたかのように。

その死刑宣告の判決文がこれです。
日本福音同盟 Japan Evangelical Association
101-0062 東京都千代田区神田駿河台2-1 OCCビル内
TEL 03-3295-1765 FAX 03-3295-1933 E-mail office@jeanet.org
2004年6月17日
JEA加盟団体各位
JEA協力団体各位
主の御名を賛美いたします。
最近、いち報道機関として活動を始めた『クリスチャントゥデイ』に関して、さまざまな問い合わせが皆さまからございました。数ヶ月間、調査結果を待っておりましたが、一昨日、韓国の新聞社「韓国基督公報」を通じて次の内容の事が明らかになりました。

韓国クリスチャントゥデイ新聞の常任理事、張在炯牧師は、統一協会の核心メンバーであることが判明。このことについての記事が韓国のオンライン新聞であるNews N Joyに出ている。基督公報の取材によれば、海外ネットワークとして日本と中国に力を入れているらしい。張在炯牧師は現在合同福音教団の総会長ですが、韓国基督教総連合会から異端として調査中である。(クリスチャン新聞提供)
上記の調査報告を深刻に受けとめ、JEAは今後、『クリスチャントゥデイ』の取材を一切受けないことといたしました。その事を関係者の皆様にご報告いたします。
主にありて
理事長 小川国光
総主事 具志堅聖

市民「死刑判決を下す前に裁判しましたか?」
権威「しました。」 

市民「いつどこに来なさい、裁判であなたの言い分を聞くから、と私に通知してから裁判をしましたか?」
権威「してません。あなたを裁判に呼ばないで勝手に欠席裁判をしました。あなたの言い分は元々聞く気がありありませんし、あなたに反論の機会を与えて議論になれば都合が悪く、最悪議論に負けるので、あなたを裁判に呼ばないで死刑判決を出しました。」 

市民「検察は誰ですか?誰が私の罪を調べたのですか?」
権威「私です。」 

市民「裁判官は誰ですか?誰が検察の訴えを聞いて罪状を判断し、判決文を書くのですか?」
権威「それも私です。」 

市民「誰がそんなことをする権限をあなたに与えたのですか?」
権威「私の人脈の一人である最高権威の要職にある人です。」 

市民「正規の意思決定プロセスを通してそのような権限を得たのですか?」
権威「いいえ。そんなプロセスを経て意思決定者の誰かが公正な裁判をするように言い出したら、あなたに死刑判決を出せないじゃないですか。私の目的は裁判で正義を保証することじゃなくて、ただ利害対立にあるあなたを殺す名分として死刑判決を出すことなんですよ。わかったらさっさと死んでください。」

北朝鮮における常識的な市民と権威の関係はこういうものなのでしょう。しかし、残念ながら2004年の福音派でもこのようなことがあった可能性があります。クリスチャントゥデイを裁く権限を得た根田氏率いるクリスチャン新聞が、当時JEAの理事であった峯野牧師から理事会で反対されることなく上記の文章をFAXで加盟団体である福音派の各教団と、協力団体に送り、聖なる公同の教会の一部として活動を始めようとするクリスチャントゥデイを、その体から切り離して壊死させようとした、という可能性です。臓器を体から切り取って捨てたらどうなります?腐って死ぬだけでしょう。クリスチャントゥデイをキリスト教界において、キリスト教社会において、社会的に殺したかったらすべての教会との関係を断絶させればよいということです。

5.根田氏とニュースNジョイ

根田氏が率いるクリスチャン新聞がJEAから調査権を得てJEAに提供した情報元が自称福音主義キリスト教メディアNews N Joy(ニュースNジョイ)でした。奇しくもちょうど昨日、2018年12月5日に韓国クリスチャントゥデイがニュースNジョイが金日成主義者によって運営されていたことを示す多数の証拠とともに報道されました。(https://www.christiantoday.co.jp/articles/26310/20181205/newsnjoy-north-korea.htm) 

日本ではカトリック信徒有志による「教会の政治的言動を憂慮する会」が日本カトリック正義と平和協議会がどのような活動をどのような団体とともに行ってきたかをできるかぎり網羅的に示した調査結果を公開しています。根田氏がクリスチャン新聞で報じてきた政治的イベントにはJEA社会委員会、日本キリスト教会靖国神社問題委員会、日本キリスト改革派教会大会社会問題委員会(西川重則氏の所属教団)とともに日本カトリック正義と平和協議会が頻繁に主催団体や協賛団体として名を連ねており、好意的に報道されています。日本カトリック正義と平和協議会の人脈リストに主体思想日朝友好代表団副団長岡部淳氏、日本教職員チュチェ思想研究連絡協議会全国事務局長であり、金日成誕生を記念する「4月の春の集い」準備委員会の大石忠雄氏、首相に北朝鮮への緊急支援要請をしたかながわ朝鮮問題研究ネットワークの廣瀬禮子氏、チュチェ思想国際研究所理事の武者小路公秀氏など北朝鮮と深い関係の活動家が列挙されている事実も見逃せません。(http://untijpj.la.coocan.jp/yamanouchi/jpj-yamanouchifile_03.html

韓国クリスチャントゥデイと対立関係にあり、互いの生死を賭けた報道合戦を繰り広げるニュースNジョイと根田氏が手を取るのは当然かもしれませんが、今後根田氏は日本のキリスト教界に対して、キリスト教の中心教理である神様の存在を否定し、革命戦争を掲げる中核派への態度や、無実のクリスチャンを信仰を理由に投獄し、苛烈な人権侵害を続け、大量に殺害している北朝鮮に対する態度を説明する責任に追われることになるでしょう。その北朝鮮の出先機関である韓国の主体思想派が運営するニュースNジョイと最初から手を取り合ってクリスチャントゥデイを抹殺しようとしたという非難にもなんらかの説得力をもって弁明していかなければならなくなりました。

6.社会的な唾

根田祥一氏はニュースNジョイの情報を口に含み、クリスチャントゥデイに死刑判決の唾を吐いてキリスト教界から抹殺しようとしたのですが、今回ニュースNジョイがキリスト教メディアを装った金日成主義者の扇動機関であることが判明したことによって、同じ唾が、彼がJEAを利用して福音派のすべての教団に送付させた「ニュースNジョイを典拠とする」FAXが、逃げようのない証拠、すでに多方面に撒き散らした汚い唾として、自分に降り掛かっている様子を私達は今見ています。その唾は全国津々浦々の教会の掲示板に、牧師の書斎に、教団事務所の壁に汚くこびりついており、これがあまりに広範囲に付着しているため、今更拭ってなかったことにはできません。

ニュースNジョイの言葉を利用し、自分の言葉としてクリスチャントゥデイや張在亨牧師を裁いたが、行為と同じ言葉によって自分が裁かれています。そのJEA名義の文章には張在亨牧師が「統一協会の核心メンバー」であることが判明などと書いておき、韓国基督教総連合会(CCK)の調査結果が出てこれを否定されると、統一協会と類似の自称再臨主異端だと言葉を変え、CCKの再調査でそれも否定され、結局証拠を示すこともなく口だけで自分の支援した裁判は敗訴し、福音派で身動きが取れなくなると日本基督教団の斎藤牧師と結託して教団議長に影響力を行使して似たような死刑判決を出させ、持てる人脈の限りを尽くしてクリスチャントゥデイの排斥のために活動した結果どうなりましたか?

あなたが理想的なキリスト教指導者かのようなイメージを描こうとクリスチャン新聞の紙面に映し出した西川重則氏は「中核派の核心メンバー」である疑いが出てきており、あなたと共闘するニュースNジョイは主体思想派であることが明らかになった。

根田さん、あなたこれからどうします?自分の間違いを認めてクリスチャントゥデイに謝罪し、日本全国教会行脚でもしてあなたがJEAを利用して撒いたFAXを1枚1枚回収してニュースNジョイと協力した事実を牧師やクリスチャンらに謝罪して回りますか?自分のしてきたことをそろそろ客観的に振り返って見てください。自分の良心に照らし合わせてどうすれば神様の前に正しく映るか考えて見る時期が来たのではありませんか?

7.これを読んでるクリスチャンの皆さんへ

「でも、クリスチャンなのに根田さんがそんな酷いことをするとは考えられません。根田さんは私にこんないいことやあんないいことをしてくれました。根田さんがそんな悪いことをするとは信じられません。」

そうですね。それが人脈の力です。それが村社会の力であり、村八分の恐怖であり、「人から来る恐怖」でしょう。私はあの人を知っているが、この人は知らない。知っている人が言うことを聞いておこう。あの人は知名度があるし、多くの人が尊敬している。知っているあの人とこれまで築いた人間関係を犠牲にしてまでこの人との関係をスタートさせるのは損だ。この人とは関わらないようにしよう。この人の言うことは合ってるかもしれないし、正義を伝えてるかもしれないが、この人と私の間には人間関係がない。この人が死のうが生きようが私の得にもならないし、損にもならない。

それなら「私の知っているあの人と私の関係」を、「その人脈から私が将来得ることのできる利益」を守るために、「私の知らないこの人」が悪いと言われているから、死ねと言われているから、それが正しいかどうかは考えるのは止めて、死なせておこう。この人を犠牲にしても誰も何も私に言ってこないのだし、私の得になる人間関係を安泰に守っておこう。私の知ってるあの人はどうしてもこの人を殺そうとしているから、邪魔すると自分もあの人に殺されるかもしれないしね。

それも一つの選択でしょう。「行動をしない」ことも立派な意思決定ですし、あなたには自由意志があります。「こういう状況だからしょうがない」「これしか選択肢がない」のではなく、あなたが自分で「しない」と決めるのです。僕はその「選択」をどうこう言う立場にありませんし、尊重します。それでオリベットアッセンブリーやクリスチャントゥデイが安易に死ぬわけでもありませんから。

自分の命を惜しみ、これを保とうとする者はこれを失い、自分の命を憎みそれを失うものはこれを得る。命を与えたり失わせたりする最終的な意思決定者は、死んだ者すら蘇らせ、石からもアブラハムの子孫を起こすことがおできになります。

これを読んでいるあなたは今「人を恐れるのか、それとも神を畏れるのか。」を試されているのかもしれません。

2018年12月2日日曜日

異端審問

僕のTwitterのプロフィール文は以前Reporter of Christian Today でした。記者を辞めてからは単にChristianにしました。「自分は誰か?」「自己紹介するならどう紹介するか?」結局自分はクリスチャンだということ。これが言いたいのです。


国際基督教大学の第一男子寮にはいくつか伝統がありましたが、その一つに彼女ができた疑いが生じた寮生をソーシャルルーム(居間)の真ん中に立たせ、他の寮生が根掘り葉掘り馴れ初めの話を聞き出し、本当に恋人関係がしっかりしているのか、騙されただけではないのかなど聞き出す会、通称「異端審問」がありました。毎日ともに過ごす寮生活で実の兄弟よりも兄弟らしい親しい寮生同士の関係を彼女が奪っていくものだから寮の秩序を脅かすもの、寮の人間関係に対する裏切りのようなものという意味で面白おかしく異端と呼んでいたのかもしれません。


僕がイエス・キリストを自分の救い主として受け入れ喜んで寮に帰ってきたとき、あまりに上機嫌なので彼女ができたわけでもないのに「異端審問」にかけられました。寮生でもクリスチャンは数人しかおらず、ほとんどはノンクリスチャン。その親密さよりもっとイエス様と親密になったように見えたのか、次々にできたての僕の信仰を揺るがそうとする質問をされました。一つ一つ、ノンクリスチャンがキリスト教について抱く疑問や、僕がクリスチャンに今ならなくてもいい説などに対して弁論していきました。にわかクリスチャンですぐ棄教するのではないか。十字軍はどうなのか?僕がクリスチャンにならないように諦めさせようとしていろいろなことを言われましたが、その都度自分がなぜクリスチャンになったのか、言葉足らずにも説明しました。いくつ質問があったのか覚えていませんが夢中で答えていました。最終的に先輩たちが折れて「わかった。お前がそこまで信じるなら認めるよ。お前はクリスチャンだ。」と言われました。自分にとっては家族のように大事な寮の先輩、同輩、後輩たちに自分が得た救い、希望、喜びを証する「異端審問」になりました。


寮のみんなに自分をクリスチャンだと認めてもらったとき、本当に嬉しかったです。僕にとって大事な人たちが、自分にできた大事な信仰を、尊重し大事に扱ってくれたからです。この体験は僕の原体験となって今自分がクリスチャンであると名乗る原動力を与え続けています。


寮生のお遊びだった異端審問は一晩で終わりましたが、その後実際に始まった異端審問は14年継続し、まだ終わる気配を見せません。僕の人生のもうすぐ半分になるクリスチャン人生は2004年から2018年の今までずっと異端審問の人生でした。根田祥一氏を始めとする問題提起者らは僕をクリスチャンを装い、日本のすべてのクリスチャンを騙して自分をクリスチャンであるかのように見せかけようとしている「異端信徒」であると公言し、政治的根回しやキリスト教言論の濫用によって日本のあらゆる教団・教派に属するクリスチャンが僕を含めたクリスチャンの群れを、「クリスチャンとは認めない」ように画策し、活動しています。問題提起者は僕が公に名前を出してクリスチャンと名乗るのをどうしても潰そうとして、「あれは異端だ」と吹聴して回っています。


僕の答えは同じです。「僕は神様を信じず、むしろいないと思って神様に敵対する人生を歩んでいたにもかかわらず、神様は独り子であるイエス・キリストをこの世に使わしてくださり、イエス様は僕の罪のために十字架にかかって死んでくださり、三日目に復活され、神様の右の座につかれました。これを僕は受け入れ、救われた。だから僕は誰がなんと言おうがクリスチャンです。」


杖を持ち上げる、川に足を踏み込む、城の周りをぐるぐる回る、石5個拾ってそのうち1個投げる。。。人間にできることってそういうことですよね。けど神様がなんとかしてくれるって信じてできることをできるだけやった。僕はできるだけ書いて投稿する。神様が人の心に働きかけてくださることを信じて。

2018年11月19日月曜日

クリスチャントゥデイ、オリベット大学関連の報道について

昨今のキリスト教界のメディア動向に関して感じることがありましたので以下に書きたいと思います。クリスチャントゥデイと関係ないところもありますが、報道があまりにも無理やり関連付けている部分がありますので、情報を整理する必要もあると思いました。またアメリカで起きた出来事ですので、アメリカにいる私が見知った内容も皆さんの理解に役立つと思います。

1.ケン・スミス


日本でクリスチャントゥデイや東京ソフィア教会に対する中傷や嘘を書いていた牧師がいましたが、彼は日本語のブログと英語のブログでそれを書いていました。英語のブログを読んでアメリカでオリベット大学を批判するブログを書く人が出てきました。ケン・スミスという人です。オリベット大学が以前カリフォルニア州スコッツバレーというところで、大学のキャンパス用地を購入しようとしていたとき、その購入に反対していました。そのキャンパス用地はもともと廃校になったベタニー大学というキリスト教の大学のキャンパスで、ケン・スミスはベタニー大学の卒業生だったのです。自分の大学だった場所が経営難で他所に売却されるのが残念だったから反対したのもあります。

2.Tさんのお母さん


アメリカのニューヨークにTさんという名前のオリベットアッセンブリーの教会の教会員がいます。Tさんの家庭には、小さい子供がいます。Tさんのお母さんがオリベットアッセンブリーの教会について悪く書いているケン・スミスの英語のブログを見ました。日本ではすでに名誉毀損裁判があってクリスチャントゥデイは勝訴したためその英語ブログの内容は正しくないのですが、Tさんのお母さんは誤解をして教会を憎むようになりました。Tさんのお母さんは孫をTさんから取り上げて自分で育てようと思うようになり、そのために教会をどうにかして悪くしようとして、マンハッタン検察にケン・スミスの記事を持ち込み、教会やオリベット大学が悪いからなんとかして助けてくれと頼んでいました。

3.マンハッタン検察と映画監督


マンハッタン検察の主席検事はある映画監督の捜査を進めていました。その映画監督は何人もの女性にセクハラをした容疑で、彼女らが警察と検察に映画監督の罪を告発し、捜査を頼んでいたのでした。しかし、映画監督は大変お金持ちで有力な弁護士を雇って、弁護士が主席検事に高額の献金をこっそりしました。アメリカの主席検事は政府が任命するのではなく、選挙で選ばれる立場なので選ばれるためには高額の選挙資金が必要なのです。お金をもらった主任検事はセクハラ捜査を止めました。突然警察、検察から見放された女性の被害者たちは途方にくれました。ニューズウィークの記者は選挙権金と捜査停止の事実を突き止め、これを批判する報道をしました。「お金持ちなら犯罪をしても見逃されるのか?これが正義か?」という怒りが女性の権利を守る団体などを中心に起こり、大問題になりました。検察はニューズウィークをどうにかして黙らせることはできないか、調べ始めました。ニューズウィークの社長オリベットアッセンブリーの教会員でした。

4.借金と返済


ニューズウィークやオリベット大学は仕事で使う高額のコンピュータを買うために借金をしました。コンピュータが借金の担保になっていて返済をするまでコンピュータは借り物で、終わったら所有権が移るという契約です。財政的に厳しい状況があったのですが、毎月契約で決まった額を返済していました。あるときどうしてもお金が足りなくて返済が遅れた月がありました。債権返済などの訴訟は本来民事訴訟を通して行うものです。しかし、アメリカのローン会社は何年も時間がかかる民事より早く判決が出る刑事告訴を通して自分たちのお金を早く確保しようとしました。刑事告訴をするためには何らかの犯罪の疑いがなければいけません。ローン会社は借金の強制的な取り立てのためにもともと検察と人脈を作っており、検察に連絡をしました。これで主任検事、ローン会社、Tさんのお母さんの3者の利害が一致することになります。

5.被害者のいない犯罪?


マンハッタン検察はニューズウィークやオリベット大学がローン会社からお金をだまし取ったという筋書きで犯罪を立件しようとしましたが、借金の返済が終わりました。借金しておきながらお金を返さないで着服したのなら、それは大きな犯罪で、ローン会社は被害を受けた被害者になります。しかし、ローン会社は貸したお金を返してもらったのでもう利害がありません。被害も生じませんでした。困るのはすでに調査を始めたマンハッタン検察です。すでに何ヶ月も時間を使い、この捜査のために何人もの検事や職員の給料が税金から支払われています。税金や時間をそんなに使ったのに「犯罪はありませんでした。」と言ってしまうと検察の大失敗として批判を受けてしまいます。そこでマンハッタン検察は借金のするときに準備した財政の書類や、お金を送金するときの手順に不備があったことにして、これを資金洗浄(マネーロンダリング)の犯罪だと表現し、無理やり起訴することにしました。当然オリベット大学やニューズウィークはそんな犯罪はしていないと無罪を主張し、検察と裁判所で争うことになりました。これからは裁判所で罪があるのかないのか、互い証拠を出し合って弁論することになります。

6.日米の報道の差異―彼らが報じなかったこと


新聞の意図を把握するためには「何を報じているか」と同時に「何を報じなかったのか」も知る必要があります。キリスト新聞とクリスチャン新聞が報じなかった記事を見てみましょう。2018年10月19日付けのニューヨーク・タイムズの記事「The Challenge With Prosecuting Newsweek’s Former Owner for Fraud: There Were No Losses」 https://www.nytimes.com/2018/10/19/business/dealbook/newsweek-ibt-fraud.html は以下のくだりから始まります。” Can there be fraud if no money is lost?” 訳すと「もし損害が発生していないなら詐欺はありえるのだろうか?」ピーター・J・ヘニング記者は記事中に「詐欺は窃盗の一種であるが本件においてはローンは返済されており、罪に問われている企業が欺いたとされている銀行らは金銭的損害を被らなかった。これは検察に挑戦を提起するものとなる。詐欺事件における損害は犯罪の構成要素としてではなく、―そうではなく―陪審員にアピールするために重要だ。通常窃盗は被害者が金銭的もしくは物質的に損害を受けるものであるが、ある銀行が融資をして返済されたとして、それなら手続き上の誤表記は大きな懸案事項にはならないかもしれない。」

次にヘニング記者は本件の概要を説明し、これを2015年にマンハッタン検察がニューヨーク市内のチャイナタウンのある銀行を記載事項の不備を理由に詐欺で起訴したが無罪判決に終わった件と比較しました。同銀行は中国系移民の一家が創立し、中国系移民の住宅ローン関係の事業をしていた。さも大犯罪があるかのように起訴をしておきながら無罪に終わった検察当局はニューヨーク・タイムズの取材にコメントしなかったそうです。https://www.nytimes.com/2015/07/19/business/a-tiny-banks-surreal-trip-through-a-fraud-prosecution.html

奇しくもオリベット大学には福音主義的なキリスト教教育が著しく制限されている中国からの留学生が多く在籍しており、理事長のアンドリュー・リン氏も国籍はアメリカですが中国系です。裁判の結果次第では「白人の罪は甘く見逃し、アジア系は罪もないのに罪を仕立てる」のか?との批判すら受けかねない件でもあります。ニューヨーク・ポスト、ウォール・ストリート・ジャーナルなどの他紙も「被害者がいない」こと、映画監督と検察トップの癒着の顛末などに言及しています。


7.キリスト新聞とクリスチャン新聞の意図


これらの背景情報を日本の問題提起者である根田祥一氏や松谷信司氏はあなたに伝えましたか?彼らの引用した元記事を最初から最後まで読めば検証できることですが、英語で長文を読むのは時間と労力を要します。そういう簡単な事実検証ですら日本のクリスチャンにはできないだろうとたかをくくっているのでしょうか。日本のクリスチャンをコケにし、安易に騙されるバカのように扱っているように思えて怒りを禁じえません。


根田祥一氏本人の発言を紹介します:

Shoichi Konda クリスチャンのメディアリテラシーの低さです。カルト性見え見えの「偽キリストメディア」に騙される方々が、こんなにいるとは誤算でした。クリスチャン新聞の報道でCTの正体を知れば、一時は統一協会に騙されて協力する人も出たかつてのキリスト教界のように、すぐCTから離れるだろうと楽観していたのが誤算でした。Saturday, November 17, 2018 at 1:24 PM
https://www.facebook.com/groups/164434607693494/permalink/342636799873273/?comment_id=342913366512283&comment_tracking=%7B%22tn%22%3A%22R%2315%22%7D


このコメントで根田氏は日本のクリスチャンのメディア・リテラシーが低いと言っています。根田氏には「見え見え」ですが、根田氏以外のクリスチャンには見えないので、「騙され」た、という内容です。根田氏は自分を「盲人の案内人」だと「自任している」ように見えます。日本のクリスチャンは牧師だろうが神学者だろうが、根田氏の思想通りに考えないと根田氏に盲人扱いされるということです。(ローマ2:19-24) 


Shoichi Konda 残念でした。キリスト教会の多くでは、脱会した被害者たちの窮状を理解しています。日本基督教団の説明会には多くの教団教派のリーダーたちが出席し、事態を理解してそれぞれの教団に報告しました。NCCもJEAも理解しています。宣教師団体JEMAもペンテコステ協議会JPCも理解しています。多くの人に相手にされていないのはご自分であることに、まだお気づきになりませんか?Saturday, November 17, 2018 at 10:05 PM
https://www.facebook.com/groups/164434607693494/permalink/342636799873273/?comment_id=343115549825398&comment_tracking=%7B%22tn%22%3A%22R5%22%7D

このコメントや日本基督教団の議長名義で出された声明の経緯は根田祥一氏が常習的に行っている「既存のキリスト教界における権威(教権)に関わる少数に情報を持ち込むこと。密室会議を通して正規の意思決定プロセスを経ずに公文や声明を出させること。そして、声明などが出ると、客観的な第三者を装って自身の新聞でそれを報じること」をその他の団体でも行っていることを無意識に自白するものです。ハマンは時の権威であるアハシュエロス王に歪曲した情報を与え、「アハシュエロスの名で書かれ、王の指輪で印が押された」「書簡」を「すべての州へ送」って「モルデカイの民族を根絶やしに」しようとしたように(エステル3―12)、根田氏はオリベットアッセンブリーという教団を教団議長の名で書かれ、異端の烙印を押した声明をすべての教団送ることで、キリスト教界から根絶やしにしようとしています。


Shoichi Konda 宮村先生。聖書と礼拝に基盤を置いて編集会議を重ね、クリスチャントゥデイで有益な情報を提供してこられた、その取り組みは立派です。そのようにして生み出されたクリスチャントゥデイの記事も有益なものが沢山あります。そのことに何の異論もありません。ただ一点、知っていただきたいのは、キリスト教会全体を自分の配下に置くという野望を持った人物が背後にいて、先生のその熱意と努力が利用されているのだということです。私たちがクリスチャントゥデイを危険だと警鐘を鳴らしているのは、ただそれゆえであって、それ以下でも以上でもありません。サタンは光の天使に偽装できることを、先生はご存知のはずです。どうぞ目を覚ましてください。Saturday, November 17, 2018 at 1:19 PM
https://www.facebook.com/groups/746839178769904/permalink/1906818289438648/?comment_id=1906967702757040&comment_tracking=%7B%22tn%22%3A%22R1%22%7D


異端の烙印を押すことはキリスト教界的死を意味します。自分だけじゃなくて、自分の属している教団が異端教団になり、女子供みんな異端としてキリスト教社会から排除されます。自分の子が自分が死んだ後も異端の子と呼ばれ聖なる公同の教会の交わりの中で生きる未来を絶たれます。婚約は破棄となり、職場では阻害され、学校ではいじめられます。これが異端冤罪で生じる社会的損害のリスクです。根田氏の言うことに従ってもし異端冤罪だった場合、沢山のクリスチャンの人生を壊すことになりますが、その責任をあなたは取れますか?

Shoichi Konda はい、世界中のキリスト教会を守るために矢面に立っている地球防衛隊でありまっす。これ本気!  Saturday, November 17, 2018 at 5:35 AM
https://www.facebook.com/groups/164434607693494/permalink/342621093208177/?comment_id=342642643206022&comment_tracking=%7B%22tn%22%3A%22R%2311%22%7D

心理学の用語に投影という言葉があります。誰かを批判する人は自分の悪い面を鏡のように相手の姿に投影して批判するものだということです。根田氏は自分を「世界中のキリスト教会を守る」者としていますが、これは言い換えれば「根田氏の異端説に従うように」「キリスト教会全体を自分の配下に置くという」ことです。根田氏は安易にも張牧師を裁きましたが、根田氏が「さばくとおりに」自分がすでに裁かれているのではないでしょうか?(マタイ7:1-2)

クリスチャントゥデイの働きを評価するとき思い出してほしいのは「もし神から出たものならば、あなたがたには彼らを滅ぼすことはできないでしょう。もしかすれば、あなたがたは神に敵対する者になってしまいます。」(使徒5:39)の言葉です。根田氏の言説を聞いてもあなたが神様がおられることを信じるなら、「もしかすれば」と一呼吸おいて見てください。



2018年6月15日金曜日

張在亨牧師と70年代の韓国のキリスト教界

  1970年台当時の韓国の「反共の」キリスト教界で起きた事象は現代の日本とは時代が違い、場所が違い、文化も違う「文脈」で起きた事象なのです。靴を履いてアスファルトで舗装された道を歩き、砂嵐もない現代の日本に生きる人が、イエス様が弟子の足を洗う場面を理解するときに、サンダルを履いて歩いて外から家に入るときには洗わないといけないくらい足が砂だらけになる2000年前の中東の「文脈」を一旦頭に入れないと理解が難しくなります。これと同じように、1970年台の「反共の」韓国キリスト教界の事象は「意外と」理解するのが難しいということを忘れてしまうと、安易に「現代の日本のキリスト教界が現代の日本の統一協会について持っている常識というバイアス」のかかった判断を、バイアスに無意識に、「自分にはバイアスがない状態で見ているという思い込みを持った状態で」してしまって「違和感」を感じることもあるでしょう。もし僕が言ったことに違和感があればそれも違和感の原因の一つかもしれません。 

 また、誤解を持たれるとかもしれないのでいいますが、だからといって僕が「日本のキリスト教界が現代の日本の統一協会について持っている常識は間違っている」と言っているわけではありません。僕は「その常識」は正しいと思っています。しかし、僕が言っているのは「その常識」が1970年台の反共の韓国キリスト教界と統一協会の関係に「そのまま」「全部」当てはまるかと言うと、そのままは当てはまらない事象や、一部分しか当てはまらない事象があるということです。 

 なので何度も前置きしますが、1970年台の韓国の反共のキリスト者らと統一協会の間で起きた事象を扱うときはどんな事象を扱うときも過去日本、現在日本、過去韓国、現在韓国の4通りの場合分けを意識して考えることが重要だと思います。過去の韓国のキリスト教界と統一協会の関係に関する事象を、「現在の日本ではこのように解釈するのが当たり前」「過去の日本ではこう解釈するのが当たり前」「現在の韓国ではこう解釈するのがあたり前」という視点で「うっかり」見てしまうと、「あり得ない、普通じゃない、理解できない、変だ、受け入れられない」ことが出てくるのは当然だと思います。 

 World Wide Webがはじまったのが1990年です。インターネットで検索して出てくる資料は90年以降に書かれたものが大部分でしょう。1970年台の韓国キリスト教界の状況を見るとき、文献を当たるにもデジタル化の壁、時代の壁、言語の壁、国家の壁があります。私達現代日本に生きるクリスチャンがこの問題を論じるにはデジタル化される前の、1970年台に韓国という場所で韓国語という言語で書かれた本、雑誌、教会発行の小冊子、セミナーのプログラム表、会議の議事録などを手に入れる必要があり、韓国語ができる日本人はそのまま読めますが、韓国語ができない日本人は誰かに翻訳を依頼しなければいけません。翻訳するにもデジタルのテキスト形式でないものは一旦ハングルにタイピングするか、Optical Character Recognition (OCR/光学文字認識)ソフトウェアを通してテキストデータにしてから機械翻訳にかける必要があります。

 これがこの問題で重要となってくる一次資料の収集と解析です。韓国語でウェブ検索をすると、1970年台の1次資料の写真を取ってPDF化したものを教会、教団、神学校、出版社などのウェブサイト上や掲示板にアップロードしたものを見つけることができます。ウェブで韓国のクリスチャンに頼らずやれるのはこれが限界でしょう。韓国のクリスチャンで協力してくれる人がいる場合はもっと調査範囲と収集可能な資料の幅が広がります。韓国の70年台の印刷物をウェブ上にないものの写真を取って、PDF化したり、テキスト化して日本にいる私達に送ってもらうことも可能です。そしてその上で70年台、韓国のキリスト教界で共産主義と実際に戦った牧師、信徒、学生らにインタビューすることも1次資料を集める上で重要な作業となります。インタビューは韓国語ができれば直接韓国語ですればいでしょうが、韓国語ができない人は通訳を依頼しなければいけません。 

 僕は記者としてこれらのことをやって、韓国語も学んで、1次資料を集め、翻訳し、解析し、判断材料にしてきました。それでも1970年台の韓国の反共のキリスト者の置かれた「文脈」を完全に理解したとは言えません。生まれてもない時代でしたし、その場にいなかったのですから。しかしある程度は理解したつもりです。だからといって僕が言っていることを鵜呑みにしてくださいと言っているわけでもありません。僕が言っていることはそういう1次資料に基づいているので疑義を呈する場合は反証となる1次資料があると良いということです。僕がなぜこのような方法での資料収集をするようになったのかの背景は以下のようなものです。 

 僕は国際基督教大学に2003年に入学し、2004年7月1日にクリスチャンになり、部活を辞めて2005年からクリスチャントゥデイの記者をやるようになりました。2005年にはすでに「CTは統一協会だ」という明らかな虚偽を問題提起者が噂として流布していました。問題提起者の主張が間違っており、風評被害によって迷惑しているのでこれを止めてもらうよう問題提起者らと会談を持ったこともあります。その会談に第三者として当時日本脱カルト協会理事、日本キリスト教協議会書記、日本福音ルーテル教会三鷹教会牧師で、統一協会の専門家として知られていた平岡正幸先生が参加されていました。平岡先生の牧会されていた三鷹教会はICUの敷地のすぐ横のルーテル神学校に併設された教会で大学から歩いていつでも行ける教会でもあり、この問題について意見を聞かせていただくために何度か訪問して話をしました。 

 会談の感想として平岡先生は以下のようにおっしゃいました。

「カルトかどうかは慎重にしないといけない。私は今のところ判断を保留する。会談に立ち会って。山谷さんの論陣は韓国側の資料にあるが、実際の資料を提示して話をしなければいけないと思った。お互い資料不足だったと思う。張氏が統一協会の信仰を持っていたかどうかが、最初の議論だった。それを含めて議論は全部が平行線だった。統一協会側の資料が、統一協会だから信用できないと言うことと、統一協会側の資料だから信用できると言うことで平行している。どちらも討論であって、資料によって明確化していけばいいと思う。議論の内容が大切だと思う。私が立ち会ったのは議論の内容を吟味しようと思ったから。CT側の主張では張先生がそう(統一協会の信仰を持っていなかった)言ったことだからとあるが、証明にならないところがある。もっと互いに資料を出し合うべきだと思う。もう一度討議するときがあれば、行く用意がある。会談全体に関してはそういう印象を持った。脱会者と似ているかどうか。統一協会の信者たちとずいぶん話をしてきたが、やっぱり確実な資料に基づいて進めていかないと、お互い(の主張の正当性を)認めることはできない。統一協会の資料は正しいものも、間違ったものもあると思う。吟味することが大切である。」

 「私は今はクリスチャントゥデイが統一協会系(別働隊もしくは外郭団体)だとは思ってない。2004年の春に新聞を発行したときは、そう思われた理由が会った。社説が、第一号で非常にファンダメンタルな感じで、ブッシュ大統領のような立場だった。そういう立場もアメリカにはある。クリスチャントゥデイの持っている立場としては強烈に統一協会を批判する立場だった。そのキャンペーンの張り方が通常ではなかった。それはやはり、過去に張先生が、疑惑をもたれていたので払拭したいという気持ちが強かったと思う。そういう形での払拭ではなく、資料としてしっかり提出しないといけないと思う。(クリスチャントゥデイには)そういうことが求められていると思う。」

 こういうわけで、1970年台の韓国の反共のキリスト者についての資料に基づいた議論をやっていく必要性が生じたということです。そして僕が1次資料にこだわる理由についてですが、日本で手に入る2次資料はネットで手に入るものでも、デジタル化されていないものでも、1970年台の韓国で起きた事象について、過去日本、現在日本、現在韓国の視点から書かれたもの、そして統一協会が信者を統制するために都合よく解釈し、脚色し、事実の取捨選択をした「統一協会の歴史認識」を事実検証することなく鵜呑みにした視点から書かれたもので溢れているからです。1970年台の韓国の資料や証言で、「執筆年代が80年台でもなく、90年台でもなく、70年台であり、執筆者が統一協会の信者でなく、当時その場にキリスト者としていた人である資料や証言」に当たることがバイアスを極力排除して当時の状況を「違和感なく」理解する上で助かりました。 

 統一協会が現在公式的に出している統一協会の歴史は、統一協会が彼らの「歴史認識」に都合良く脚色したものです。その歴史認識は「統一協会は最初から統一協会だった」というものです。統一協会としてはそうあってもらわないと困るのでしょう。韓国という国の成立の貢献度を独立運動の闘士のみに起因させ、日本の植民地政策が果たした学校設立、インフラの整備などの貢献度があたかも全く無く、全部韓国人が自力でやったかのようにする歴史認識と同じようなものです。韓国の特定の人には日本が学校作ったよとか言う人は都合が悪いのと同じように、最初期の統一協会はキリスト教から派生した一種の運動であり、多くのクリスチャンが参加していたなどとう言説、つまり反共のキリスト者の歴史認識は「過去現在の日本のキリスト者の統一協会に関する常識」から見るとおかしいこともあるでしょう。

 前置きがものすごく長くなって申し訳ないのですが、この問題に向き合うときに必要なことだと思います。これらを踏まえてですが、1970年台前後の韓国キリスト教界と統一協会の関わりを、つまり張在亨牧師が当時置かれた「文脈」を、「統一協会から見た視点」ではなく、「日本のキリスト者からみた視点」でもなく、「韓国のキリスト者から見た視点」で書かれた出来事の記録とその解釈や評価について読んで見る必要があると思います。

 知っておられる方々もいらっしゃるかと思いますが、韓国に韓国基督教歴史研究所という学術研究機関があります。1990年と91年に日韓のキリスト教の歴史のセミナーを東京とソウルで開催したり、教文館から「韓国キリスト教の受難と抵抗 -韓国キリスト教史1919-45年」と題した書籍が翻訳されて出版されていたり(https://www.kyobunkwan.co.jp/xbook/archives/13881)、富坂キリスト教センターの「日韓キリスト教関係史」研究会に参加する所員がいたり(http://www.ceam.asia/tcc/protcc.html)しますので、キリスト教の研究機関だと見てよいでしょう。この研究所が1991年7月から発行している学術誌で「韓国のキリスト教と歴史」という学術誌があります(http://www.ikch.org/site/journal/journal_info/)が、2004年3月に発行された第20号に収録された論文に湖南神学大学校(大韓イエス教長老会統合教団の神学校)の李進龜(イ・ジング)教授が執筆した「統一教会のクリスチャン認定闘争と宗教統一談論」という論文があります(https://www.dbpia.co.kr/journal/articleDetail?nodeId=NODE01093042)。李進龜氏は、湖南神学大学校神学部神学科の招聘教授教授で(http://en.htus.ac.kr/menu04/profile-visiting-ljg.htm)、日本でも「越境する日韓宗教文化 ― 韓国の日系新宗教 日本の韓流キリスト教」の第八章 統一教会の日本宣教――日韓比較の視座――の執筆も担当しています(https://www.ajup-net.com/bd/isbn978-4-8329-6757-1.html)。

 論文が長いので全部読むのは大変だという方のために一部引用します。機械翻訳をしたもので、日本語表現がおかしくなっているところは修正しました。(修正しきれていない点もあるかもしれませんので、ご指摘ください。)丸括弧は僕の補足です。

――― 

(韓国)国内のキリスト教界は統一教会の任意の認識と態度を示した。キリスト教界が統一教会の存在を意識して警戒態勢を持つの決定的な契機を提供したのは、いわゆる「連帯事件」と「梨大事件」である。1955年に起きたこの事件は、当時の代表的なキリスト教系大学であった延世大学校と梨花女子大学の一部の教授と学生が統一教会に入信した事実が明らかになり、世人の注目を浴びた。学校当局は入校した教授と学生に統一教会から脱退することを勧めたが、これら従わなかった者らすべてを罷免し退学させる強硬措置を取った。22) 

 この事件の後プロテスタント教界は統一教会を既成教会を混乱させ、教会の基盤を侵食する「ガン的存在」と断定し、信者と教会の「保護」 の次元で警戒態勢を強化した。各教団は総会の次元で統一教会を「キリスト教を装った疑似宗教集団」と決意して、大規模な統一教反対キャンペーンを展開した。そして、このような運動をより効果的に展開するために「統一教会の汎教団の指導者協議会」、「文鮮明集団の韓国教会対策委員会」、「統一教会の韓国キリスト教対策協議会」のような汎教団的機構を創設した。 

 プロテスタント教界が取ったより具体的な措置としては、統一教会の「危険性」を信者に知らせる各種声明の頒布、統一教会関連雑誌や新聞への投稿を禁止、統一教会傘下企業の物品に対する不買運動、23) 統一教会に関連する、キリスト教の人たちの徹底捜索や懲戒などがある。このように、プロテスタント陣営統一教会を「要注意集団」とみなして一般社会とキリスト教から統一教を徹底的に孤立させる「ゲットー化」 戦略を使用するか、統一教会を「不可触集団」(untouchable)と規定する排除の戦略を駆使した。 

 一方、このような攻勢的な態度とは異なり、統一教の教義と世界観を「理解」の次元でアプローチする試みもあった。1968年クリスチャンアカデミー主催で開かれた対話集会が代表的な例である。統一教会を「学ぶ」の次元で始まったこの集まりには神学者30人、一般知識10人、 そして統一教の指導級人事10人余りが参加した。24) この席には統一教の教主文鮮明この直接参加し統一教会の理論的参謀の役割をしていた劉孝元が「原理講論」の内容を紹介する問題提起講演を行った。そして、その講演内容の参加者からの質問と統一教会側の回答に集まりが行われたが、当時のマスコミはこの集まりにかなりの関心を見せた。25) 

 その後も統一教会の公開的な議論の場、しばしば用意された。1969年と 1970年にそれぞれ開催された延世大学校神学大学院主催の神学公開講座26)とソウル大文理科大學の學林祭の行事の一環として、行われた公開討論会27)が代表的な例である。これらの公論の場で発表の機会を持った延世大学校の神学者だった徐南洞教授は「原理講論」について、かなり肯定的な評価を下した。 

 確かに原理講論は今までの韓国の神学界が産出した、神学書の中でその量においても、組織力においても、独創性においても、最高のものとして認められるにふさわしいものである。それだけではなく、原理講論は韓国的神学を志向している点においても独特で、その他の試みと提案に挑戦していて、世界の教会の新しい気流と「新しさ」に対する希望が他を抜きん出ている点などは、注視と研究の対象になりうる。28) 

  要するに「原理講論」は、その神学体系の膨大と組織力、想像力と独創性だけではなく、韓国的神学を目指して、さらに世界の教会の流れとも脈を同じくする新しい神学書という非常に肯定的な評価であった。 

 もちろん徐南洞教授が統一教会に賞賛だけをしたのではない。彼の論文では統一教の弱点と問題点についても細かく指摘している。彼の行なった統一教会批判の要旨は、① 神数理存在と見て、歴史を数理の調和として見ること、②「神の旨成就」で、神の責任分担を95%、人間の責任分担を5%と規定した点、 ③聖書の歴史批評の不在と黙示文学の過度強調、④領地主義的霊肉二元論⑤人類の歴史を6千年に見る非科学性⑥教会の更新と共産主義撲滅に重点を置いて韓国社会の不正と腐敗に無関心な点⑦だれか具体的な個人を指導者にする危険性などであった。彼の統一教会批判の核心は、その論文の結論部にある。 

  すでに心ある人らが、「教会の更新」という執達吏の張り紙を付け、「神の派遣」に出ようとする庭で、原理講論は再び聖フランシスが山の麓に立つ崩れゆくカテドラルの隣を通るとき受けた啓示の言葉をこだましている。「この教会を新たにせよ」29) 

  結局、このコメントは、現代神学が「教会の更新」の次元を越えて「世界の更新」という、より大きな課題に向かって進んでいるが、統一教会はまだ「教会の更新」という旧時代の課題にとどまっていることを風刺したものである。 

 このように徐南洞は統一教会の教義が持つ弱点と利点を一緒に認める態度を見せたが、大多数の神学者は統一教会の批判一辺倒の態度を取った。特にハンチョルハ教授は徐南洞教授が統一教会を過大評価していると批判し、統一教は現代神学のパラダイムとは無関係だけでなく、「セックスモチーフ」を持った神秘主義的「偶発宗教」に過ぎないと酷評した。30) 

 神学者イジョンソンも統一教会の「原理講論」は、「東洋の二元論を骨格に、聖書のメッセージを買う塊にして建てられた混合宗教の殿堂であり、統一教はキリスト教との距離が遠い一つの土俗宗教運動」と規定した。31)したがって統一教会が一つの「宗教運動」を展開することは、彼らの自由だが、その運動を「クリスチャン会議した運動」というのは「言語道断」であり、容認できないと攻撃した。同氏によると、統一協会の教義は、「非聖書」で「非キリスト教的」であり、統一教は 「クリスチャンの名前を口実にした疑似宗派"に過ぎない。32) 

 一方、第2バチカン公会議の後、他の宗教に対して開放的な態度を取りながら、宗教間の対話を強調してきローマ教皇庁も統一教会に対してだけ断固たる反対の態度を取った。教皇庁は、統一教会が営利事業、教主の脱税、信者募集での洗脳工作を行う「問題の集団」であり、「キリスト教を装った非キリスト教的集団」と規定した。 それとともにカトリック信者が統一教会に惑わされたり利用されないことをお勧めしている。33) 

 このようにカトリックとプロテスタント、保守神学、進歩神学を問わず、クリスチャン陣営全体が統一教の強力な批判的言説と反対運動を展開し、新生宗教集団の位置にあった統一教は生存戦略の次元で「認定闘争」を展開することになる。 

Ⅳ. 統一教会のキリスト教認定闘争 

 統一教会のキリスト教陣営の批判と攻撃は、「統一教会は、キリスト教ではない」という一つの命題に圧縮することができる。統一教は階層 文鮮明を 「再臨主」で偶像化する 「疑似宗教集団」であり、いくつかの宗教の要素を恣意的に組み合わせて作られた「混合宗教」であり、本格的な教義から外れ「異端」で、「血分け」と「ホンウム」を行なう「カルト」という非難と断罪はすべてこの命題を軸にして旋回している。つまり疑似宗教、 混合宗教、異端、詐教などの否定的な用語はすべて、この命題を強化させる強力な言説的効果を発揮している。 

 クリスチャン陣営によるこれらの「統一教会の非キリスト教化」(Dechristinization of Unification Church)の談話について、統一教会陣営は「統一教会のキリスト教化」(Christinization of Unification Church)談話で対抗した。 

――― 

 ここまで引用します。この続きには統一協会がどのような理論や言説でキリスト教認定闘争を行い、それに失敗し、キリスト教であることを諦め、異教・他宗教として自己規定をしていったのかの過程が叙述されています。張牧師が統一協会でキリスト教の福音を伝えていたころ、キリスト教を刷新する運動体という意味で、「統一協会は、キリスト教である」という認識を持ち、元々キリスト教の教会に通っていた人たちが統一協会の中で張在亨牧師の伝える福音、正統なキリスト教の教義を聞いたとして、「この過去の韓国の文脈」では、統一協会への攻撃だと認識することはないのです。 

 これをキリスト教の牧師先生が現在の日本や現在の韓国で統一協会に乗り込んでキリスト教の福音を述べ伝えたら統一協会への攻撃だと認識されるでしょう。現在統一協会はキリスト教ではない異教だと自己規定しているのですから。ただ、そう自己規定するようになったのも過程があり、その前の段階もあったという歴史的背景を知る必要があると思います。